NIKON F 復活 with NIKKOR-O 1:4 f=2.1cm
ニコンFが復活した!シリアルは最終の740万台。
巻き上げレバーやセルフタイマーレバー、シンクロソケットの形状がニコンF2などと似ている。接眼部は後期型から四角から丸型の標準的な形になった。別に740万台にこだわるわけではないが、ニコンFとしては最も使いやすいと感じているからだ。
何故ニコンFを復活させなければならなかったか、それは2.1cmレンズだ。この2.1cmのオールドニッコールは残念ながらニコンF3Pには装着できない。ニコンF2には装着可能だから、F2でも良かったわけだが、カメラマンとしてのコダワリがある。
スタジオカメラマン時代にF2も持ってはいたが、単に好きになれないとういうだけの理由でF3が出るまではいつもニコンFを好んで使っていた。それゆえ私の場合は2.1cm用はニコンFしかあり得ない。
カメラに取り付けた時の大きさはパンケーキで親しまれているAi Nikkor 45mm F2.8Pとほぼ同じ大きさで、マウント基準面からレンズ枠先端まで約17mm。しかし3群4枚のテッサータイプでミラーが存在するパンケーキに比べ4群8枚構成でミラーがなく対称構成の2.1cmは画角はもちろん異なるが、私は角よりも格が違うと思う。
現代とは物価が異なるが、2.1cmの発売時価格は3万あまり、そしてニコンFの発売時価格は
昭和34年発売時 5cmF2付き67000円 本体47000円
昭和37年4月時 50mmF2付き59000円 本体44500円
昭和41年4月時 50mmF2付き58700円 本体44200円
昭和44年4月時 50mmF2付き58700円 本体44200円
昭和49年2月時 50mmF2付き75000円 本体54000円
同じ型番で値下がりしたカメラも珍しい。ある意味時価である。
NIKKOR-O 1:4 f=2.1cmはもともとNIKON Sシリーズ用の広角レンズだったものニコンFをミラーアップして、さらにミラーボックス内部と干渉しないように一部をそぎ落としてNIKON F用としている。
レトロフォーカスの20mmF3.5UDなどもカメラのファインダーを使えて便利だが、2.1cmの対称構造のレンズの魅力は使ったことのある人でなければ解らないと思う。
ハッセルブラッドSWCのビオゴン38mmとレトロフォーカスのディスタゴン40mmの描写の差は顕著だ。大判カメラのスーパーアンギュロンも然りだ。
まぁ、そんなことよりもこのレンズをニコンFの装着して撮影することがとにかく楽しいのである。下の写真は今日次男が生まれてはじめてニコンFに2.1cmF4を装着して撮ってみたスナップだ。はたして気に入ってくれただろうか?
現像とデータ化はハーフ判のダイヤル35などの現像&データ化をお願いしているフォトドペックスさん。
(写真をクリックすると大きなサイズをご覧いただけます)
いずれもDxO Filmpack v2にてILFORD FP4 PLUSを選択して金調色加工
(NIKKOR-O 1:4 f=2.1cm / NIKON F / KONIKA MINOLTA CENTURIA SUPER 400 Color NEGA film)
参考に車庫のレンガ壁を撮ってみた。さすがに単焦点対称構成の広角レンズらしく湾曲は少ない。右側が暗いのは周辺減光ではなく、軒下になっているため。
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