先日「フランジバックチャートを公開されていましたけれどもリンクが見つかりません」というメールをいただいた。 以前会社のトップページにおいていたがリニューアルした際にリンクを貼るのを忘れていた。勿論サーバーには残っていて、リンクを記述していなかっただけで、その方にはすぐにURLをお伝えした。 PDF形式だがイラストレーターで作成したベクトルデータだから、印刷しなくてもPC画面で拡大表示しても画像は荒くならない。http://svs.ne.jp/frangebackchart.pdf 実はこのチャートは普通に市販されていたり、放送カメラに付属している18本〜24本のものよりも細かい36本組で作った。特に違いがあってどうこうしたものではないが、精密な調整では精度に期待できる。昔のテレビカメラはSD(640×480ピクセル)の解像度だったが、今ではHD(1920×1080ピクセル)と大きくなったためSD時代のチャートでは頼りない気がする。 とはいっても、カメラマンは現場でチャートが無くてもフランジバックは合わせられなくてはならない。いつもチャートがあるとは限らないからだ。 最近ではEOSやNEX、マイクロフォーサーズの動画機能をマウントアダプターを使って他メーカーのレンズが使われることが多い。しかしマウントアダプターは概ねオーバーインフ(無限以上にレンズと焦点面が近づく状態)に設計されていることが多いので、ズームレンズではズーミングによってフォーカスがずれてしまう。 それを治すにはマウントアダプターの鏡筒とレンズマウント面の間に箔状のスペーサーを入れながら無限遠から近接までフォーカスがずれないように追い込まなければならない。 組んではバラして、また組んで調整といった根気のいる作業だが、しっかり設計されているレンズでは追い込みによって無限〜中間〜近接までフォーカスがずれないところまで追い込める。35mm一眼レフ用のレンズはフランジバック調整が無い分、互換性には優れている。 一度調整したマウントアダプターは同メーカーの焦点距離が異なるレンズに交換してもまず再調整の必要は無い。 こちらに昨年フランジバック調整を施したときの記事がある。 【映像制作フィールドレポートachives2010/10/10】 先日「NIKON-NEX マウントアダプター」という検索で「写録造」というページを見つけた。この方もマウントアダプターの追い込みを行ってNikkor 50-300mmをNEX-10で活用されていた。 これはEOS5Dmk2にFマウントアダプターを付けてNikkor50-300mmEDを装着したもの。この場合は構造的にアダプターが薄くてフランバック調整は難しいが、35mmフルサイズ同士ということで調整の必要は無かった。
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