「擬似ストリーミング WMV」である。WWWサーバーからの動画配信は擬似ストリーミングが便利だ。インターネットの高速化が進み、ストリーミングサーバーを用いないhttpによる動画配信だが、動画の転送レートとダウンロード速度が計算され、必要なバッファが溜まった次点で再生を開始してくれる。現在「タナゴの水槽」を1024x576ピクセルのほぼHDTVで配信しているが、ZAQでの接続(ZAQプレミアム)でも10秒ほどの待ち時間で再生が始まる。またダウンロード型の擬似ストリーミングだから、一度視聴すれば、次からはPCのTemporary Internet Filesに残ったキャッシュを再生するため、瞬時に再生が始まる。ダウンロードされてしまうことで著作権収入に支障をきたす音楽配信では擬似ストリーミングは適当ではないが、企業PRや趣味の配信であればダウンロードできる擬似ストリーミングの方が好都合ともいえる。ただしWWWサーバーであってもバックボーンは太くないと配信に支障をきたすことになる。
「タナゴの水槽」を配信し始めた9/28から今日までのアクセスは400件にのぼり、実は問題が生じてきたのだ。月に100件程度だろうと予想していたのだが、400件の新規アクセスは206MB×400=82.4GBにもなる。そして案の定サーバーからNotification of problem domainsというサブジェクトでこんなメールが届いた。
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Limit has been exceeded on domain 'www2.svs.ne.jp'
owned by client 'svs-www'
(Contact name 'Senri Video Service Co.Ltd'):
Disk space usage: 1528.64 M
Disk space limit: 4.00 G
Traffic: 116.17 G
Traffic limit: 100.00 G
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つまり16.17GBの転送量の超過である。
1GB当たりの超過料金は200円だから3,200円の超過料金となる。これでは今後新規1アクセス(キャッシュされていない新規のみと考えて200MBの動画に新規1アクセスとしている)で40円のコストがかかり、100アクセスに対して4,000円ということになる。つまり大きなファイルを配信することは控えた方が良さそうだ。だが始めたばかりで止めるのはいかがなものかということで、1ヶ月あたりの転送量が300GBのサーバーを契約する事にした。ただし月額10,000円のコストアップになる。これを携帯電話で言えば私が使っているドコモのタイプLやタイプLLのようなものに相当する。これなら月に1,000アクセスあっても定額と言うことになるが、年額120,000円は大金だ。12万円の利益を出すためには100万円の売り上げ増が必要になる。
サーバーのグレードを上げることで転送量や容量に余裕が出るため、実は現在1280x720のハイビジョンコンテンツの配信も計画している。そして動画コンテンツ対する名称もストリーミングを用いず「インターネットムービー」を用いる事にした。一般のユーザーにはこの名称を用いる方がシックリするだろうと考えたからだ。
私の計画における「PR効果」対「コスト」ということでの良否はクライアントからのリアクションにかかっている。外れれば当然減俸は免れない。自腹サーバーになってしまう。このことを家内に言うと「あなたタバコ止めますか?それともサーバー止めますか?」と突っ込まれた。もちろんどちらも止めることは出来ないのだ。
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簡単にはなりましたが、動画ってほんとにお金がかかりますよねぇ。。
>奥さまに座布団一枚!
ゆうときます。
私はマイクロソフトに座布団10枚です。
タナゴの動画ですが、1024×576ピクセルで7分53秒ありますが、
473秒x30フレーム=14190フレームになります。
WMVのファイルサイズの206MBを14190で割ると約0.0145MBです。
1024×576の静止画1枚14.5kbというのは凄い圧縮ですよ。
お金もかかるけれど、それを可能にした圧縮技術は画期的ですね。
ちゃこ姉さまのPSに書いたURLは削除しておいてください。