「SEO対策サービス 大阪」でヒットしていた。グーグルの検索で約1,920,000件中1-10件目に入っている。SEO対策を生業とされているところには申し訳ないが、私のような素人でもSEO対策は可能だということになる。グーグルではウェブマスターのための Google 情報としてユーザーに注意を促している。といって、全てのSEO対策サービスを行う会社が悪いというわけではない。殆どが優良な会社であり、一部の会社がサーバーに訳のわからないリンクサイトを置いていたりするだけだ。リンクフリーサイトへの登録や自社運営のホータルサイトの活用、自サイトの同じページへのリンクの貼りまくりなどを行っている業者には注意が必要だろう。
最近になって不思議と多いのはWEB屋が映像制作をうたったり、映像屋がWEB制作をうたっていることだ。いったい何処に共通点があるのか解らない。私の会社は「財団法人大阪市都市型産業振興センター」が運営する「商談上手」に登録しているが、その自社PRでは「85年創業の映像技術会社。「すべては撮影から始まる」をモットーにENG、EFP等、VP制作、番組制作。リニア、ノンリニア環境完備。インターネットムービーはライブ配信まで実績が有り、速度を考慮した絵作りは定評です。ただしWEBデザインは弊社の範疇ではありません。」としてWEBデザインいついては営業品目から外している。カテゴリーPRのWEBでも「WEBデザインは弊社の範疇ではありません。WEBではインターネットムービーを担当。帯域制限がある場合はストリーミングに適したキャメラワークだけではなく、音声の品位が配信の良否を決定すると考えます。」と言うようにインターネットムービーの制作に限定している。
何故WEBデザインを営業しないかの理由は簡単だ。私にとってインターネットはデザインではなく、文字情報伝達のためのメディアだからだ。
米国国防省のARPANETに始まった大学等の教育機関を繋ぐ国際的なコンピュータネットワークが1983年にTCP/IPが登場して以降急速な発達を遂げた。また、それまではAcceptable Use Policyによって商業的な利用は規制されていたが、1990年にARPANETが運用を停止して商用の事業者によるインターネットが始まると同時に商用利用もスタートした。そして文字情報の伝達しか出来なかったWWWの世界に1993年、NCSAでMOSAICという画像が閲覧できるブラウザが開発された。これがニュースになって世界中を駆け抜けた時以来、WEBは爆発的に普及したのだ。この時のNHKニュースは今も鮮明に記憶している。まさにサプライズだった。このMOSAIC誕生がその後のWEBにDTP的要素を求めたとも言える。
我々が現在使っているIEもMOSAICが基本になっている。IEのバージョン表示の中には「Based on NCSA Mosaic. NCSA Mosaic(TM); was developed at the National Center for Supercomputing Applications at the University of Illinois at Urbana-Champaign.」と今も記述されている。
会社がNIFTYのパソ通からインターネットに切り替えた1997年当時は接続も遅く、画像が多いページはサーファー達に嫌われたが、徐々に通信速度が上がって、2000年以降はBB化も進んで大きな写真や動画の掲載が出来るようになった。丁度この頃からWEBとDTPが融合し始めたわけだが、デザインが優先しすぎて、閲覧者がフォントのサイズを変更できないページも目立ち始めた。これはインターネットを理解できていないデザイナー達の仕業である。
WEBにDTPを連動させることは素晴らしいことだ。DTPの持つデスクトップ・パプリッシング本来の意味からしても印刷メディアに依存しないWEBは出版の新しいスタイルとも言える。しかしデザインが優先し過ぎて、見やすさ、読みやすさを見失ったページは最低だ。
これがWEBデザインやSEO対策を仕事にしない理由だ。試しに会社のホームページを開いてCtrlキーを押しながら、ローラーを回すと文字サイズが拡大縮小する。※ブログの「晴耕雨WEB〜TVキャメラマン笹邊幸人の日常写真館」は同様に文字サイズが変化するが、ZAQのブロガリはPHPを使っているためか、文字サイズが変化しない。バリアフリーの観点からZAQに改善を期待したいところだ。
話が大きく脇道にそれたが、映像屋は生業である映像技術のスペシャリストであるべきだと考える。自分自身が納得できる仕事は真似事であってはならない。多業種に拡大しすぎてパンクした一流企業の歴史をバブル〜崩壊、ネットバブル〜崩壊で数多く学んだはずだ。
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