2009年01月02日(金)
大阪 DVCAM 撮影 低価格
大阪 DVCAM 撮影 低価格 である。やはり時代は低価格を求めていることは確かだ。しかし低価格といってもスタッフ数や撮影方法によっても大きく変わる。また、DVCAMといっても画面アスペクトが16:9なのか、4:3なのかによっても使用する機材が異なる。
一例として挙げれば、スタッフ3名のENG基本スタイルの場合で約12万である。もちろん基本の照明機材、音声機材や車両費なども含んでいる。しかし映像制作となるとこの費用だけではなく、企画・構成から編集など、撮影費を遥かに超える費用が発生する。
検索にあった大阪 DVCAM 撮影 低価格だが、撮影のみを行うプロダクションを探しているようだ。私の会社では制作〜技術までを行うが、もちろん撮影技術のみの発注も多い。では、このキーワードにある低価格だが、それに対してどう対応するか、それは今年の年頭挨拶にも書いたが、小型カムコーダーの利用だ。HVR−Z5Jを用いることでDVCAMの現行標準機といえるDSR−450WSに比べると撮影機材費は半減する。とはいってもあくまで機材費であり、人件費は変わらない。ただし状況にとっては3名体制を2名体制にすることで低価格化を実現できる。小型カムコーダーの利点である。また、これまで記録媒体がテープだったものをCFカードにして、運用性を良くする事も考えられる。昨年このZ5Jで撮影した案件の監督からはすでに「次からはCFカードを用意する」と言われている。コストも重要だが、これまで実時間を要したキャプチャー作業がコピーで済むことが大きな利点であり、プレビューであればPCにCFカードを挿して直接再生することも出来る。

ちなみにトランセンド製32GBのCFカードでの記録時間はDVCAMの場合、実測した結果DFで2時間28分9秒と1フレームだった。つまり148分である。気になる価格は、これだけの記録時間で何と税込み7200円である。送料は無料で代引き手数料は3万円まが500円だから纏めて4個の購入では
手数料を合わせて29,300円となる。驚きの安値だ。4枚あれば9時間52分の記録が出来る。この格安のCFカードだが、私の会社でテストした限り問題は無いようだ。当然書き込み速度もDVCAM/HDVともコマ落ちもやエラーは無かった。
また、70分記録の16GBのものは私の会社の近所にあるDOS/Vショップにて200倍速のものが5,440円だ。これも全く問題なく使用できる。
現在使用しているメリーレコーディングユニットはHVR−Z5JやHVR−Z7Jにダイレクトに装着でき、電源もカムコーダーから供給されるので運用性はすこぶる優れている。他のメディアに比べるとCFカードは大きいが、その大きさゆえに端子も外部に露出せず、また大容量化した場合のコストも安い。

メモリー記録に対して映像業界では今なお不安を抱く人が多いし、私も決して完全に信用しているわけではない。もちろんZ5JやZ7Jで収録する場合はテープによるバックアップも撮る。しかし写真の方ではどうだろうか。も何年も前からメモリースティックやCFカードを多用してきたのである。まさかデジ一で撮影する時にフィルムを入れてバックアップするなど出来ない。いつの間にか我々はメモリー記録に対して十分に慣れてきたのである。

低価格化から話がそれてしまったが、今後制作会社に若干の小額初期投資を行っていただければ撮影テープではなく、CFカードでの納品が行える。もちろんCFカードは収録データをPCにコピー(ミラーリングや複数のハードディスクが望ましい)したの時点で初期化すればよい。テープと違い何度使ってもドロップアウトの心配も無い。参考までに書いておくが、DVCAMやHDVで撮影した場合、テープが新品であってもドロップアウトは発生する。これは高密度記録のテープゆえの宿命だ。

また、連続148分の記録で足りない場合はローランドのF-1などを利用すれば1394接続でもっと長時間の記録が出来る。そしてこれまでは記録メディアがハードディスクのみだったものに間もなく64GBのSSD(Solid State Drive)が発売される。
動画の世界も写真に習って非テープによる記録が定着しつつある。というか、写真機であるはずのEOS5DマークUもHD動画をCFカードに記録できるようになり、話題の非圧縮の4Kを記録するデジタルシネマのRED ONEもハードディスクと言えども非テープ記録である。RED ONEについては私の会社が懇意にしている照明会社が導入したのでいずれ書きたいが、価格はシネアルタF23の1/10以下だ。こちらの分野でも低価格化に向けた限りない努力が行われているのである。
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1/7追記
CFカードでの連続記録のファイル分割についてField Reportの2009年01月03日(土)の記事において、年末に撮影した宮内タカユキLIVEの長時間収録の素材を検証した結果をもとに「メモリー収録素材の保存と納品の革命」として 書いている。興味のある方はお読みいただきたい。FAT32による4GB制限のことや、EDIUS4,6でファイルが見事に繋がる話だ。
また、1月5日にktadaさんからコメントがあり、メモリーのことなどを聞かれたので私のレスも含めて本文へ転載する。

2009年01月05日(月) 11:03 by ktada
ホームページとブログをかかさずチェックして勉強させてもらっています!HDVの有効利用やCFカード記録の話はとても参考になります!!
ところでトランセンドのCFはどうなんでしょうか。認識できないとか聞きますけれども、確かに安いですが


2009年01月05日(月) 13:55 by SENRI
こんにちは。というか、あけましてですね。
あけましておめでとうございます。
いつもご覧いただきましてありがとうございます。
トランセンドについては一応友人が32GBをすでに半年ほど使っていて問題なく使えているという情報と実際私も彼に仕事で呼ばれて使いました。
あと浜谷さんのブログも参考にしました。
http://hamapro.blog.so-net.ne.jp/2008-02-02-2
そして信頼性についてですが、サンやレキサーにもトラブル報告はあるようです。結局メモリーの信頼性については自分で判断するしかないと思います。
トランセンドに限らず、概ね高密度の記録メディアは一つのセル?の元素量が少ないため、セル内部の不純物の影響があったりするようです。たとえばCCDもそうですが、画素抜け等の経年変化です。
もう一つは宇宙線の影響も無視できません。素子の一部が宇宙線の高エネルギーによって破壊されれば当然論理障害が生じます。

ハイテクが進み、CPUやメモリーではトンネル効果を無視できないレベルに達しています。不確定性原理や確率が重要だと聞きます。格安メモリーであっても、高額メモリーであっても不具合に遭う確率は多かれ少なかれ存在するだろうと思います。
トランセンドが良いか悪いかは判断しかねますが、会社があるかぎりは永久保証も有効です。

テープのことを付け加えますが、撮影時にこちらで用意するテープは二層蒸着のHDVマスターを用意し、SD収録では青箱のDVCAMを用意します。
取引先が用意する場合は番組をやっている制作会社でさえソニーの赤黒MiniDVです。確実にドロップアウトを起しているはずですが、こだわっていないようです。

いずれにしても仕事で使う限りは当分テープとメモリーの同時記録は必要だと考えます。


宇宙線のメモリーへの影響について興味のある方は「メモリー 宇宙線」で検索していただきたい。

2009年1月2日 | 記事へ | コメント(2) | トラックバック(0) |
| 映像制作・撮影技術 / NEX・HDV・HDCAM |
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ホームページとブログをかかさずチェックして勉強させてもらっています!HDVの有効利用やCFカード記録の話はとても参考になります!!
ところでトランセンドのCFはどうなんでしょうか。認識できないとか聞きますけれども、確かに安いですが
こんにちは。というか、あけましてですね。
あけましておめでとうございます。
いつもご覧いただきましてありがとうございます。
トランセンドについては一応友人が32GBをすでに半年ほど使っていて問題なく使えているという情報と実際私も彼に仕事で呼ばれて使いました。
あと浜谷さんのブログも参考にしました。
http://hamapro.blog.so-net.ne.jp/2008-02-02-2
そして信頼性についてですが、サンやレキサーにもトラブル報告はあるようです。結局メモリーの信頼性については自分で判断するしかないと思います。
トランセンドに限らず、概ね高密度の記録メディアは一つのセル?の元素量が少ないため、セル内部の不純物の影響があったりするようです。たとえばCCDもそうですが、画素抜け等の経年変化です。
もう一つは宇宙線の影響も無視できません。素子の一部が宇宙線の高エネルギーによって破壊されれば当然論理障害が生じます。

ハイテクが進み、CPUやメモリーではトンネル効果を無視できないレベルに達しています。不確定性原理や確率が重要だと聞きます。格安メモリーであっても、高額メモリーであっても不具合に遭う確率は多かれ少なかれ存在するだろうと思います。
トランセンドが良いか悪いかは判断しかねますが、会社があるかぎりは永久保証も有効です。

テープのことを付け加えますが、撮影時にこちらで用意するテープは二層蒸着のHDVマスターを用意し、SD収録では青箱のDVCAMを用意します。
取引先が用意する場合は番組をやっている制作会社でさえソニーの赤黒MiniDVです。確実にドロップアウトを起しているはずですが、こだわっていないようです。

いずれにしても仕事で使う限りは当分テープとメモリーの同時記録は必要だと考えます。
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