徐々に改良を加えてきたAHEADCAMがついに最終バージョンにまで成長した。私だけではなく、他のスタッフからも絶賛され、いよいよ自他共に認められる存在になった。
改良点は長時間の撮影による手首への負担軽減だ。
上の写真は今年のシクロジャンブルで入手した自転車パーツだ。どう使うかはそれほど考えていたわけではないが、じっと眺めているうちに閃いた。
これが完成したAHEADCAM FINALだ。手前のパッド部分を両腕で挟むことで手首への加重は従来の1/3(体感)になった。
両手で保持するスタイルだけではなく、椅子や台に座ってパッド部分を膝に載せるとハンディーとは信じられない安定したFIXを撮ることが可能になる。
これがパッド部分。AHEADCAMの心臓部にサイクルパーツのアヘッドを用いたことで付けた愛称だが、このAHEADCAMを構成しているパーツのおよそ9割は自転車用部品もしくはアクセサリーだ。特に中央部のフネを支えているプレートは自転車を壁に吊るすための用品である。
「そんなパーツでろくなものは出来ないですよ。それよりも既製品を探した方が・・・」と言っていたスタッフも「これ最高!何処にも売ってない!」と言いながら今ではAHEADCAMを愛用し「AHEADCAMがなかったらとてもZ1JやZ7Jでは手持ちは無理」とまで言ってくれる。変なオヤジ扱いされつつ開発してきたが、今の私は鬼の首を獲った気分である。いずれは何処かの撮影現場で使用した様子をShootingないしはField Reportで紹介しよう。
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2008年7月24日
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2008年7月19日
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仕事の帰りに大阪のスカイタワーで行われたソニーの内覧会へ立ち寄った。目的はこのカムコーダー。
これまでの業務用XDCAMとは異なり、CCDのサイズが1/2吋ではなく、2/3吋でHDCAMと同じになった。またサンプリングも4:2:2でHDCAM-SRと同じ。つまり放送用XDCAMだ。
展示されていたモデルにはHD-SDIをIEEE1394に変換するコンバーターも搭載されていて、比較的安価にHDVもMPEG2TSにリアルタイム変換できる。
PDW-700で注目すべきはボディー側面の小窓ディスプレー。
DSR-450や1/2吋XDCAM HDで割愛されたTC/BATTの情報がピクチャーモニターとは別に常時表示される。これは便利だ。というよりも、無ければ困る。
上の写真のようにステータス&ピクチャーモニターを閉じていてもTCやバッテリーの状態、ディスクの残量が確認できる。
機械の設計はどうしてだか、技術が先行してしまう傾向がある。技術の都合でレイアウトが決められては困る。まずは使い勝手である。スイッチ、ディスプレーなど運用に関わる部分は機械が人間に合わせるべきで、サーキットデザインはそれに追従すべきだと思う。
放送用のベーターカムが今日でも使われているのは基本性能の高さとデザインではないだろうか。そしてそのデザインはHDCAMまで踏襲されている。全てについて言えるかどうかは別にして、映像機器については価格とデザインは比例していると言えるようだ。
今回もうひとつ見たかったものはPMW-EX3用にフジノンから供給されているマウントアダプターACM-21だ。これがあるとPMW-EX3に2/3吋のレンズが使用可能になる。どこが見たかったかと言えば、レンズの電気系統のコネクターだ。
マウントに付いたコネクターはホッとシューの電気系とつながっていて、汎用2/3吋レンズでもアイリスやズームの電気制御が可能になる。RM-B150でVEがキャメラをコントロールするにはレンズがキャメラと電気的につながっていなければならない。もちろん付属の標準レンズや、新しいショートズームでは問題ないが、汎用レンズでも付属レンズと同様にVEがコントロールできる。で、ACM-21の気になる価格だがやはり高い。そう多くは出ない商品だけに高価である。
しかしACM-21は2/3吋用で1/2吋用は何故かホットシュー専用と言うことになっている。どういう制限からそうなったのかはわからないが、ここは1/2吋用変換アダプターも12PINに対応してもらいたい。
下の写真は私が以「PMW-EX3 新型XDCAM EX」を書いた時に想像したイメージだが、これを望んでいるのは私だけではないはずだ。ここは開発の方々にもうひと頑張りしていただきたい。もちろん写真のようなものではなく、ACM-21と同様の堅牢なものであって欲しい。
夢の12PIN対応1/2吋レンズマウント変換アダプターである。
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2008年7月15日
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