VUメーター ノンリニア レベル管理である。VUメーターについては検索結果に様々のサイトがあるので割愛するが、編集をしていて一番厄介なのが音声レベルの管理だ。我々が使う業務用、放送用のVTRは基準レベルがフルビット−20dBである。つまりアナログ音声ミキサーのVUメーターで0dBをデジタルVTRの−20dBに合わせて基準を取る。編集を終えた映像にも−20dBの基準信号を入れて完パケとする。ただし−20dBは正弦波の実効値であるから、最大値は表示よりも3dB高いところにある。そして実際の音声信号では様々な帯域成分が重なるため、実際にはメーターの表示以上の信号が記録される。少なくともピークは0dBを超えないようにしないとその部分が量子化できなくなってしまう。
撮影現場ではアナログミキサーの0VUを基準にしているため、デジタルVTRのピークメーターは−10dB辺りでホールドされる。VUとピークメーターの表示の違いである。
ところで民生用のDVやDVD、そしてWEBムービー、CDなどは音声信号を最大限イ量子化したフルビットのため、DVDのマスターとなるMPEG2のムービーを書き出す前にピークレベルをフルビット(実際には−2dB程度)に調整しなければならない。
上にある写真はサウンドクラフトのVUメーターで、以前著作権 隣接権 音楽 映像制作で名前の出た「フルスペクトラム プロダクション ミュージック ライブラリー」に楽曲を提供しているWATARUが作ってくれたもので、下の写真は私がPCMプロセッサーの表示部を使って改造したピークメーターである。このメーターはピークホールドはもちろんだが、表示部のストロークが約10センチと長いため、大変使いやすい。
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2009年1月9日
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大阪 DVCAM 撮影 低価格 である。やはり時代は低価格を求めていることは確かだ。しかし低価格といってもスタッフ数や撮影方法によっても大きく変わる。また、DVCAMといっても画面アスペクトが16:9なのか、4:3なのかによっても使用する機材が異なる。
一例として挙げれば、スタッフ3名のENG基本スタイルの場合で約12万である。もちろん基本の照明機材、音声機材や車両費なども含んでいる。しかし映像制作となるとこの費用だけではなく、企画・構成から編集など、撮影費を遥かに超える費用が発生する。
検索にあった大阪 DVCAM 撮影 低価格だが、撮影のみを行うプロダクションを探しているようだ。私の会社では制作〜技術までを行うが、もちろん撮影技術のみの発注も多い。では、このキーワードにある低価格だが、それに対してどう対応するか、それは今年の年頭挨拶にも書いたが、小型カムコーダーの利用だ。HVR−Z5Jを用いることでDVCAMの現行標準機といえるDSR−450WSに比べると撮影機材費は半減する。とはいってもあくまで機材費であり、人件費は変わらない。ただし状況にとっては3名体制を2名体制にすることで低価格化を実現できる。小型カムコーダーの利点である。また、これまで記録媒体がテープだったものをCFカードにして、運用性を良くする事も考えられる。昨年このZ5Jで撮影した案件の監督からはすでに「次からはCFカードを用意する」と言われている。コストも重要だが、これまで実時間を要したキャプチャー作業がコピーで済むことが大きな利点であり、プレビューであればPCにCFカードを挿して直接再生することも出来る。
ちなみにトランセンド製32GBのCFカードでの記録時間はDVCAMの場合、実測した結果DFで2時間28分9秒と1フレームだった。つまり148分である。気になる価格は、これだけの記録時間で何と税込み7200円である。送料は無料で代引き手数料は3万円まが500円だから纏めて4個の購入では
手数料を合わせて29,300円となる。驚きの安値だ。4枚あれば9時間52分の記録が出来る。この格安のCFカードだが、私の会社でテストした限り問題は無いようだ。当然書き込み速度もDVCAM/HDVともコマ落ちもやエラーは無かった。
また、70分記録の16GBのものは私の会社の近所にあるDOS/Vショップにて200倍速のものが5,440円だ。これも全く問題なく使用できる。
現在使用しているメリーレコーディングユニットはHVR−Z5JやHVR−Z7Jにダイレクトに装着でき、電源もカムコーダーから供給されるので運用性はすこぶる優れている。他のメディアに比べるとCFカードは大きいが、その大きさゆえに端子も外部に露出せず、また大容量化した場合のコストも安い。
メモリー記録に対して映像業界では今なお不安を抱く人が多いし、私も決して完全に信用しているわけではない。もちろんZ5JやZ7Jで収録する場合はテープによるバックアップも撮る。しかし写真の方ではどうだろうか。も何年も前からメモリースティックやCFカードを多用してきたのである。まさかデジ一で撮影する時にフィルムを入れてバックアップするなど出来ない。いつの間にか我々はメモリー記録に対して十分に慣れてきたのである。
低価格化から話がそれてしまったが、今後制作会社に若干の小額初期投資を行っていただければ撮影テープではなく、CFカードでの納品が行える。もちろんCFカードは収録データをPCにコピー(ミラーリングや複数のハードディスクが望ましい)したの時点で初期化すればよい。テープと違い何度使ってもドロップアウトの心配も無い。参考までに書いておくが、DVCAMやHDVで撮影した場合、テープが新品であってもドロップアウトは発生する。これは高密度記録のテープゆえの宿命だ。
また、連続148分の記録で足りない場合はローランドのF-1などを利用すれば1394接続でもっと長時間の記録が出来る。そしてこれまでは記録メディアがハードディスクのみだったものに間もなく64GBのSSD(Solid State Drive)が発売される。
動画の世界も写真に習って非テープによる記録が定着しつつある。というか、写真機であるはずのEOS5DマークUもHD動画をCFカードに記録できるようになり、話題の非圧縮の4Kを記録するデジタルシネマのRED ONEもハードディスクと言えども非テープ記録である。RED ONEについては私の会社が懇意にしている照明会社が導入したのでいずれ書きたいが、価格はシネアルタF23の1/10以下だ。こちらの分野でも低価格化に向けた限りない努力が行われているのである。
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1/7追記
CFカードでの連続記録のファイル分割についてField Reportの2009年01月03日(土)の記事において、年末に撮影した宮内タカユキLIVEの長時間収録の素材を検証した結果をもとに「メモリー収録素材の保存と納品の革命」として 書いている。興味のある方はお読みいただきたい。FAT32による4GB制限のことや、EDIUS4,6でファイルが見事に繋がる話だ。
また、1月5日にktadaさんからコメントがあり、メモリーのことなどを聞かれたので私のレスも含めて本文へ転載する。
2009年01月05日(月) 11:03 by ktada
ホームページとブログをかかさずチェックして勉強させてもらっています!HDVの有効利用やCFカード記録の話はとても参考になります!!
ところでトランセンドのCFはどうなんでしょうか。認識できないとか聞きますけれども、確かに安いですが
2009年01月05日(月) 13:55 by SENRI
こんにちは。というか、あけましてですね。
あけましておめでとうございます。
いつもご覧いただきましてありがとうございます。
トランセンドについては一応友人が32GBをすでに半年ほど使っていて問題なく使えているという情報と実際私も彼に仕事で呼ばれて使いました。
あと浜谷さんのブログも参考にしました。
http://hamapro.blog.so-net.ne.jp/2008-02-02-2
そして信頼性についてですが、サンやレキサーにもトラブル報告はあるようです。結局メモリーの信頼性については自分で判断するしかないと思います。
トランセンドに限らず、概ね高密度の記録メディアは一つのセル?の元素量が少ないため、セル内部の不純物の影響があったりするようです。たとえばCCDもそうですが、画素抜け等の経年変化です。
もう一つは宇宙線の影響も無視できません。素子の一部が宇宙線の高エネルギーによって破壊されれば当然論理障害が生じます。
ハイテクが進み、CPUやメモリーではトンネル効果を無視できないレベルに達しています。不確定性原理や確率が重要だと聞きます。格安メモリーであっても、高額メモリーであっても不具合に遭う確率は多かれ少なかれ存在するだろうと思います。
トランセンドが良いか悪いかは判断しかねますが、会社があるかぎりは永久保証も有効です。
テープのことを付け加えますが、撮影時にこちらで用意するテープは二層蒸着のHDVマスターを用意し、SD収録では青箱のDVCAMを用意します。
取引先が用意する場合は番組をやっている制作会社でさえソニーの赤黒MiniDVです。確実にドロップアウトを起しているはずですが、こだわっていないようです。
いずれにしても仕事で使う限りは当分テープとメモリーの同時記録は必要だと考えます。
宇宙線のメモリーへの影響について興味のある方は「メモリー 宇宙線」で検索していただきたい。
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2009年1月2日
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HVR-Z1J BNCコネクタだ。以前書いたFieldReportが検索されていた。
メーカーが小型カムコーダーを開発する際に、どういう分野で使用されるかは想定しているわけだが、どういうわけかこのクラスの製品にはまずBNCコネクターは付いていない。実はこれが我々にとっては重要な項目になる。
我々の撮影現場では必ずディレクターや監督、そして照明技師などが加わり、モニター出力は必要不可欠である。一応AV出力としてミニPINジャックは付いているが、構造が貧弱なためによく接触不良を起す。特に映像中継に使用して接触不良を起せば致命的な事故になる。仕方が無いからテープなどで補強して抜けにくくしたり工夫するわけだが、レンタル品などではコネクタ自体がユルユルになっていたり、基板との半田付けが浮いていて、挿入されたプラグを動かせば接触不良になってしまったりする。
今回検索された「HVR-Z1J BNCコネクタ」の写真を見ていただければ判るが、本体のAV出力からのケーブルを一旦ボディーに沿わせてからBNC-BNCコネクタ(いわゆるJJ)に接続している。もちろんJJは固定しているので、BNCケーブルに負荷がかかったとしてもAVコネクターに影響しない。
同様のことは新しいカムコーダーHVR-Z7JやHVR-Z5Jでも同じだ。やはり本体にはAVコネクターがあるだけでBNCコネクターは付いていない。会社で先日購入したHVR-Z5Jに対して最初に手を加えたことがBNCコネクターによる映像出力であったことは当然である。
HVR-Z1Jと違い、AVコネクターが後ろに付いているため、Z1Jと同じ引き回しが出来ず、ヨドバシ梅田を徘徊すること1時間。ピッタリの台座が見つかった。HVR-Z5Jのハンドルに付いた1/4ネジにちょうど合う規格だ。全金属製の台座にJJを固定して完成した。もちろんHVR-Z5J自体に改造は加えていないので現状復帰は簡単だ。コネクターの角度を若干オフセットさせているのはハンドルを持った時に邪魔にならないためと、出力側にBNCコネクタが接続しやすいためである。
ケーブルの引き回しは下の写真のようになる。
メーカー曰く「ハンディーでの使用を前提にした」らしいが、コストに比べて驚くほど高性能な(とはいえ、HDCAMの足もとにも及ばないが)ことによって、番組の取材以外ではHDCAMよりもHDVの方が稼働率が高い。それゆえにHDVカムコーダーの映像出力(HD収録ではダウンコンバート)には信頼性の高いBNCコネクターは絶対必要なものである。なお、HDでの出力が必要な場合はAVコネクタのアナログコンポーネントをハンドルにコンバーターを付けてHD-SDIに変換後BNC1本で出力することになる。
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2008年12月22日
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HVR-Z1J PAL
HVR-Z1Jは民生用HDVカメラ「HDR-FX1」にNTSC/PALの切り替え機能や、XLRタイプの音声入力端子を2系統、タイムコードプリセット機能などを追加し、HDV、DVCAM、DV方式の3種類で録画・再生を可能にしたモデルだ。2005年の発売から4年近くになるり、後継機としてHVR-A1J、HVR-V1J、HVR-Z7J、HVR-S270が続き、間もなくHVR-Z5Jが発売になる。HDVシリーズでは唯一CCDを搭載したモデルである。さらに後継機が続々と発売されても何故か今なお現行機種であることは驚異的といえよう。
このZ1Jの便利な機能としてPAL方式とNTSCがスイッチャブルであることだ。PALが中心のヨーロッパ向けの作品は以前ならベーカムやDVCAM等でNTSC方式の撮影し、編集〜完パケまで仕上げた後にPAL変換を行っていた。ところがZ1Jを使うようになってからは撮影から編集まで全てPALで行えるようになった。これは記録フォーマットだけではなく、編集環境がPCベースに変わりNTSC⇔PALが同一環境で扱えるようになったおかげだ。
Z1Jは元々PALスイッチャブルとなっているが、これはHVRシリーズ初号機ゆえの開発者の思い入れの結果だろうか。ある技術者の話では「何でも1が付くものは盛りだくさんで、開発費は膨大なんですよ」だそうだ。これは確かに言えることで、ニコン初のSLRカメラのNikon Fなどはその典型的な例だ。そして奇数が付く機種がいいというジンクスもある。ソニーがどうなのかは判らないが、ハンドヘルドタイプのHDVに2、4、6、8という偶数は無い。
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2008年11月27日
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Z1J スイッチングである。
やはりこういった需要が多くなってきた。だがちょっと待て、である。スイッチングする方はいいが、される側のキャメラマンとしては自分の撮っている画がプログラムに選ばれたかどうかはインカムなどの指示が無ければ判らない。
「1カメさん、貰います。ハイ、入った!」
「じゃ3カメは・・・・・」
忙しいと言うか、インカムの中がにぎやかで、撮影に集中できなくなりそうだ。ではどうするか?
タリーランプである。
だがハンドヘルドタイプのカムコーダーにはRECタリーはあるものの、プログラムタリーは無い。私の会社ではこういった場合のためにスイッチャーのタリー信号を使ってプログラムタリーを点灯させるドライバーとタリーランプを自作している。
タリーランプさえ点けばインカム(声による指示)に頼ることなく瞬時にプログラムに選択されたことがキャメラマンにわかる。さらに小型モニターにリターンビデオを返せばEFP用のスタンドアローンタイプに近い運用が可能になる。
タリーランプとドライバーはソニー、パナソニック等のスイッチャーに対応するようになっている。
今月末に行われるCATVショー in KANSAIに今年も行くが、今日急にステージイベントの3カメオーダーがあった。DVCAM関連の機材としてDSR-450を2台とDSR-570を1台、それにワイヤレスインカムとビジョン100や10を私の会社から出すことになった。収録はカムコーダーのVTRでのパラ撮りだが、スイッチャーやタリーシステムも用意する。DSR-450のアイピースの上にタリーランプを点灯させることで無駄なキャメラワークが無くなり、キャメラマンも撮影に専念できる。タリーランプは各ソースに対して複数を点灯させることが可能で、キャメラマン用のタリーの他にモニターの上にも取り付ける。
しかしスイッチング収録はなるべくCCUが使えるシステムで構築したいものである。
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2008年11月26日
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ドロップアウト対策 HDV
MPEG2TSで記録するHDVでは記録密度が高いのでどうしてもドロップアウトが出てしまう。これはHDVに限ったことではなく、DVCAMであろうと、HDCAMであろうとテープメディアの宿命だ。ただHDVの場合ドロップアウトが生じると15フレーム映像がフリーズし、音声も欠落してしまう。
検索にあった「ドロップアウト対策」だが、やはり二層塗りのHDV用テープの使用が最良の方法である。それと防塵対策だ。しかしいつもいつもそういうわけには行かない。そこで登場するのがシリコンメディアへの記録である。
以前HDCAMをHDVに変換したが、HDVフォーマットの能力は極めて高く、HDCAM(HDW-750)の画質をかなり忠実に記録できた。HDCAMとHDVで最大の違いはフォーマットの差よりも撮像部の違いのほうが大きいと思う。220万画素のHDCAMと方や百数万の画素数の撮像素子の違いや、1/3吋と2/3吋のレンズの差だろうか。
私の会社ではHDVのドロップアウト対策として間もなくHVR-Z5Jとメモリーレコーダーを導入する。メモリー記録はHVR-Z7Jで同時記録の素晴らしさは納得している。
後は広角化した上に高倍率になったHVR-Z5Jのレンズとリモートコマンダーへの期待である。
間もなく入荷するそうだ。
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2008年11月24日
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「ビジョン3 HDV」だ。おそらくHDVのミドルクラス用ヘッドとしてはビンテンのビジョン3が最適ではないだろうか。私の会社ではHVR-Z1J、HVR-Z7J用としてビジョン3とマンフロット#505を使っているが、操作性は確実にビジョン3に軍配が上がる。先日機会があってマンフロット#519を使った。カウンターバランスがダイヤル式になっている#519はとても使いやすいが、若干の揺り戻しが気になった。パンの最後に手から力を抜くと少し戻る傾向があり、テレ端での撮影ではそれが顕著に現れる。その点ビジョン3ではピタリと止まって戻らない。これは#505でも同様でビジョン3に負けてはいない。ただし#505のロック機構は使いにくい。
よくビンテンとサクラーを比べて、完全バランスはビンテン、温度特性はサクラーと言われる。確かにビジョン10や11、100などのヘッドは低温ではドラグが硬くなって滑らかに動きにくくなる。それがびジョン3ではさほど気にならない。
写真はGW前に行った上高地ロケのものだが、気温が氷点下になる夕刻になっても滑らかなパンができた。ビジョン3は#505と同様にカウンタースプリングが連続可変ではなく、交換式になっていて、自分が使うカムコーダーの重さにあわせて選ばなければならない。バネは1kg〜10kgまで供給されていて、私の場合は日本ビデオシステムのアダプターを使って放送用の舟でビジョン3に載せている。またワイドコンバーターはセンチュリーの0.7倍に専用フードを付ける。この状態で3kgバネで使用している。ワイコンを外した状態でも3kgで問題なく使用できる。もちろんスプリングを交換してDSR-300クラスの軽量カムコーダーなら装着可能だがやはり75φのボールヘッドではHDVハンドヘルドのカムコーダーが適合する。パンの最中にボールがスリップしたりレベル調整の敏速さを考えるりショルダータイプのカムコーダーには100φのヘッドを選ぶべきだろう。
ビジョン3は価格的にもアルミ3段三脚のセットで20万余り、カーボン3段三脚のセットで30万弱で販売されている。HDVカムコーダーが60〜70万であることから当然三脚にはこの程度の予算は必要だろう。キャメラマンにとって三脚(ヘッド)は命だ。海外で三脚をCamera Support Systemと呼んでいることがそれを物語っている。ビンテンの三脚は足ではなくシステムなのだ。
上の写真はジッツォの4段三脚をボール仕様にしてビジョン3を取り付けた状態だ。三脚をケチっては絶対良くない。とにかくHDVにはビジョン3をお薦めする。中途半端な10万程度の三脚を買って満足できずに買い換えるよりも、キャメラマンの手足になれるビンテンを正しくメンテナンスして長く使う方が結局は得であり省資源に貢献できると考えている。
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2008年10月11日
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「Z1J スタビライザー」と「Z1J サポーター」である。立て続けに同じユーザーによる検索だ。
「Z1J スタビライザー」で出てくるのは「業務用ハイビジョンカムコーダーHVR-Z1J」としてHVR-Z1Jを紹介しているページのグライドカムと「手持ち撮影で肩載せに匹敵する安定性が得られる AHEADCAM」だ。
Z1Jの記事が多いので検索でヒットすることも多い。またそれだけHDVユーザーが多いともいえる。そして共通していることは小型カムコーダーのシューティングスタイルの悪さ(難しさ、不安定さ)に対する不満がこういったキーワードでの検索を生むのだと思う。
せっかく検索していただいたのでAHEADCAMの最終バージョンの写真を掲載しておこう。
これについては以前「AHEADCAM ファイナルアンサー」としてすでに書いたことがあるので詳細は割愛するが、その殆どを自転車パーツで構成している。
またマンフロットからFigRigというサポーターが出ているのだが、けっこう高い。それならばこんなものを作ってみてはどうかと考えてみる。
以前デリカ4WD使っていたMOMO RACEが転がっているのでリサイクル出来そうだ。完成すればネーミングはMOMORIG以外に無いだろう。
一からつくるのは大変だが、既製品の改造で他用途への転用なら至って簡単だ。HDVカムコーダーは2/3吋フルサイズCCDのカムコーダーに比べて担ぎにくい、そして振りにくいのは確かだが、重量が1/4〜1/5程度またはそれ以下という小型軽量であることで大概の加工でも十分な強度を得ることが出来る。アイデア次第で大型機にはまねの出来ない世界が拡がるのである。
これまでに実用化したHDV向けの特機としては3mモノレールのAYUドリー、AHEADCAM、超小型ローアングルドリー、MINIJIBと小型リモートヘッドを使ったクレーンシステム、車載用オンボードキャメラクランプ、写真用リフターを使った垂直移動ヘッドetc.
これから益々小型カムコーダーが高性能化してくることを考えると「ショルダータイプでなければ思うような撮影が出来ない」などと言ってはいられないのだ。大も小も、自由に使いこなして、顧客ニーズに最適化した機材選択することもキャメラマンとしての技量になる。コンピューター用語ではあるが、オプティマイズ【optimize】は撮影技術において非常に重要な項目と考えるべきであろう。
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2008年9月25日
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先の記事で書いたHVR-Z5Jを調べていて面白い物に出くわした。リモートコマンダー『RM-1000BP』だ。
『HVR-Z5J』別売アクセサリーの中に含まれる12月上旬発売の小型カメコンである。
ZOOM、REC START/STOPに加え、IRIS、FOCUS、ホワイトバランス、GAIN、シャッタースピードなどをコントロールすることが可能。LANCケーブルも1mと10mを付属しています。使用可能カムコーダー:『HVR-Z5J』*
発売予定日:2008年12月上旬 希望小売価格:105,000円(税抜価格100,000円)
* 『HVR-Z7J』『HVR-S270J』はバージョンアップにて対応予定です。
Z5Jに限らずS270やZ7Jにもバージョンアップで対応ということは嬉しい。
こうなるとそろそろZ1JのHDV後継機導入を考える意味が出てきた。例えば今まで不可能だったグライドカム使用時もVEがアイリスやフォーカスをリモートコントロール出来るのだ。もちろん正確な色調整が必要なVP撮影においてもVEがコントロール出来るパラメーターが増える。これならHDVでも大型機と同様のことが出来るようになる。それも大型機のリモートケーブルとは異なり、LANCの細いケーブルでコントロール出来るからなおさら嬉しい。あとはLANCのレスポンスが良いかどうか?である。
それとちょっと面白いのがワイドコンバージョンレンズ 『VCL-HG0872K』だ。
『HVR-Z5J』専用のワイドコンバージョンレンズ。焦点距離23.6mm〜472mm(35mm換算時)の広画角な撮影が可能です。
発売予定日:2008年12月上旬 希望小売価格:84,000円(税抜価格80,000円)
ということだが、写真を見ると一見マットボックス風のフード(フィルターポケット付き)が付属している。
ソニーのHDVが再び面白くなりそうな気がしてきた。痒いところに手が届くソニーであって欲しいものだ。
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2008年9月12日
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「HDV Z1J」での検索だ。
発売からかなりの期間が経過し、そろそろ生産完了になるのではないだろうかと思うのだが、今なおソニーのサイトで現役だ。
新製品が次々に登場するが、このHDVカムコーダーが優位に立つ点はいくつもある。例えばショットトランジションのソフトスタート、ソフトストップ(スロースタート、スローストップ乃至はイーズアウト、イーズインと言った方がわかり易い)やノーマルで50iのPAL記録再生(HDV/DVCAM/DV各モードで対応)、一回り大きな液晶モニターなどである。やはり初号機だけあって開発者の思い入れが詰まっているのだろう。
私の会社でも稼働率が非常に高い。HVR-Z1J発売後HVR-A1J、HVR-V1Jが発売され、しばらく置いてレンズ交換式のHVR-S270やHVR-Z7Jも発売されたがなかなか導入に踏み切れない。踏み切れないというか、おそらくZ1Jユーザーの多くがそうであるように、Z1Jのショットトランジションや、粘りのある手動ズームなどの使い勝手が新機種導入の必然を生じさせないのである。
また、HDCAMのショルダースタイルにない独特の形状が特機類と愛称がよく、HDCAMの現場であってもZ1Jは活躍してくれる。
写真のようにミニジブに付けたミカミ製の小型リモート雲代との相性も抜群だ。また、上で書いた「ノーマルで50iのPAL記録」だが、海外向けVPではネイティブPALでの制作が可能で大変重宝する。
最近になってまた新機種のHVR-Z5Jが発表された。小型カムコーダーの記録メディアがテープからHDDやメモリーに移行する流れに逆らってHDVの新機種を発売するソニーの考え方がイマイチ理解に苦しむところだが、それでもHDVユーザーには有難い話だ。HDVの規格を作ったJVCのサイトが昨年2月以来更新されていない状況を考えればやはり1080iを選択したSONYやCANONは良い選択であったと思う。そして私の選択も正しかったと自負している。何故ならHVR-Z1Jで稼いでHDCAMを買ったのだから。
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2008年9月12日
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「Z1J 液晶フード」だ。
後発のA1JやZ7Jには使いやすい液晶フードが純正で供給されているが、Z1JやFX1にはこれといって出ていない。サードパーティー製がいくらか出ているが、固定方法などがイマイチで使う気にならなかった。そこで私の場合はHDR-FX7用を加工して使用している。
そのままでは取り付けできないため、干渉する部分を削って取り付けた。ついでに鉤尺用の水準器も取り付けている。これはグライドカムを使う場合に大変便利だ。
改造の際に注意すべき点は削りすぎないこと。少しずつ当たりを付けながら削っていくことだ。加工時間は妬く時間ほど。鑢で削ったところは400番のサンドペーパーで表面を平滑化してコンパウンドとバフで仕上げる。これで純正といってもおかしくない仕上がりなる。
このフードも結構長く使っているので、そろそろもうひとつ作っておかなければいけないだろう。ケーブル作りと同様、手間がかかるというよりは、楽しい内職である。
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2008年9月7日
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「4CH フィールドミキサー」ローランドの4CHフィールドレコーダーが運用可能になった。忙しくて梱包したままになっていた16GBのSDHCカードを開梱してR-44に挿入した。
16bit/48kHzの非圧縮で694分のステレオ収録が出来る。4CHでも347分の録音が出来る。もちろんビデオと相性のいい48kHzだ。
今から40年近く前、4CHオーディオが流行った頃があった。ビクターのCD-4やサンスイのSQ4、そしてテレコを使ったディスクリート4CHオーディオ。当時使ったのはSONYのオープンリールテープコーダー(SONYはテープコーダーと言っていたように記憶する)TC-6364という1モーターメカのものだった。2CHのTC-6360Aと並んでアマチュアに人気のあったモデルだ。その当時は及川公生氏(私が所属する日本音響家協会の名誉会長)の雑誌記事などを貪り読んだものだ。
R-44に話を戻そう。4CHフィールドレコーダーとしてTC-6364と比べることは全く意味の無い話だが、R-44を眺めていると、あの大きな7号リールのテレコを持ち出した苦労がつい昨日のように思い出されるのである。僅か数平方センチのチップに7号リール20本分以上の、それも飛躍的に向上した音データを記録できることが不思議だ。もちろんこのチップに数時間の圧縮したハイビジョンデータも記録できるのである。恐ろしい話だ。
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2008年8月13日
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昨日コーナンで見かけたトレーニングマシーン「リストトレーナー」だ。
手首の筋力アップ用らしいが、腕を通して負荷を与えると手首だけではなく、前腕から上腕にかっけての筋肉がキンキンに張る。腕全体の筋肉が緊張するのだ。価格は三千円余り。これで筋力トレーニングをするというのではない。これを使用したときの手首の安定感だ。手首の筋肉よりも上腕〜前腕の筋肉が手首を極めて安定した状態に保持してくれるのである。「驚異の安定感」といってよいだろう。さすがに最大負荷では5分程度で手首が疲労するが、負荷を抑えれば10分は大丈夫。トレーニング次第で30分も可能になる。
これを小型カムコーダーのスタビライザーに使用できないか?・・・それに、最近筋力が落ちた腕のトレーニングも出来そうだ。
ということで、頭の中で概ね出来上がったカムコーダーの取り付け方法を思い浮かべて早速コーナンへ・・・・と思ったが、念のためにネットを検索してみた。
同じものがアマゾンに有った。
シンワ パワーリスト STT-071価格は¥2,800(税込)だ。
ところが同じアマゾンに
ALINCO リストストレッチャー EX-018というものが有った。
とてもよく似ている。参考価格:¥6,300(税込)が価格:¥1,377(税込)1500円以上国内配送料無料ということだ。どおせ削ったり穴を明けたりして改造するわけだから、類似品で十分だ。それに失敗した時のことも考えて2個注文すれば1500円以上で送料も不要になる。
考える事無くアマゾンに発注した。一応他のサイトも見たがアマゾンが最安値のようだ。数日後に送られて来るそうだが、とても楽しみだ。
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2008年8月3日
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