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2011年12月31日(土)
使える民生カムコーダーHDR-CX560V
仕事の大半はHDCAMやHDVといった放送用・業務用カムコーダー、それに中継用スタンドアローンタイプのカメラがほとんどだが、民生用の製品も色々と使う。例えばNEXシリーズの一眼スチル兼ムービーカメラや写真用のEOS5Dmk2やEOS7Dなど。
その中で一際輝いているのがハンディーカムのHDR-CX560Vだ。

極めてチープ(こういった言い方は失礼とは思うが、他に思い浮かばない)なハンディーカムだ。しかし安いと入ってもフルHDの60Pや24Pなどが撮れるうえに写真の撮影も可能である。この至れり尽くせりのところが一層チープ感を増しているとも思えるが・・・・
まあそういうことはおいておくとして、このHDR-CX560Vの何が凄いかといえば、その防振効果の威力だ。NEX-VG10/20でも18-200mmレンズでアクティブモードはサポートしているものの、動作はワイド端(最広角)の場合のみで、ズーム全域ではアクティブモードにはならない。ところがHDR-CX560Vではどの焦点距離にあってもアクティブモードが有効で、おもわずステディー装着なのかと勘違いするほどだ。
下のYouTubeは御堂筋イルミネーションをダッシュボードに置いたHDR-CX560Vで撮影したもので、最広角よりは少し寄ったサイズで撮影している。実はこのHDR-CX560Vに付いている14倍レンズはかなり広角になっていて、ワイドコンバーターの必要もない。
※写真の液晶モニターにカラーバーが表示されているが、このカムコーダーにカラーバーの表示機能は付いていない。USB経由でメモリーにARIB COLOR BARを書き込んだものである。HDMIから出力して液晶モニターの調整などに用いている)


撮影は1080×60Pでシャッター速度は1/60に固定、フォーカスはオート及びマニュアルの使い分け。ホワイトバランスは太陽光プリセットをWBシフトで−4に設定。AEシフトは+0.7EVで行った。そして手ぶれ補正はもちろんアクティブモードON。YouTubeを見ていただいて分かるように、とても小型の民生カムコーダーとは思えない映像が撮れたと思う。というよりも放送業務用ではジャイロなど、よほどのことをやらなければここまで安定した映像にはならないと思う。それほど今の民生機は進んでいるといえる。
このカメラはスチル予算の空撮で、ディレクターの希望に沿うために購入したものだが、到底ウエスカムには敵わないが、ヘリコスリーよりははるかに安定した動画が撮れた。また00:15〜00:21のフォーカスインでも合焦時のズーミングも少なく使いやすい。

もちろんこういったカメラだけでは仕事は出来ない。メインはHDCAMやHDVとなり、来年はXDCAMEXでの撮影も行う。しかしHDRやNEXといった民生機をうまく使うことで、というよりもHDRで、NEXでなければ撮れない撮影もあるということだ。HDCAMでなければ、HDVでなければ、P2でなければなどと同じように、HDRのアクティブモードでなければ撮れない世界があるはずだ。そういったことを理解して、クライアントに提案できればよいと思う。当然人件費は従来と変わらないし、周辺機器については普通の撮影よりも加算される。しかしオーバースペックな撮影機材を使う必要はない。

このHDR-CX560Vだが、私が購入して二週間ほどして生産完了となって量販店からは姿を消し、ソニーストアでも入荷未定となっている。560Vにファインダーとゼブラ表示が付いたHDR-CX700Vは今もソニーストアで売っているが価格は当然高くなる。
そんな状態だがアマゾンには今もまだ在庫があるようだ。もう一台はアマゾンで買うしかないだろう。
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冬休みの工作はNEX−5Nの外部マイク用ソフタイ型ウインドジャマーの製作
ようやく冬休みに入った。まずは頭の中にイメージできていたNEX-5Nの外部マイクECM-SST1の風対策のウインドジャマーの製作だ。

今年の締めくくりの工作として、メーカー製レベルのものになったと悦に入っている。というか、何処で売っているのかと聞かれそうな出来栄えにとても満足している。

ECM-SST1にはオリジナルのウレタン製風防が付いているが、やはりこれだけでは風に吹かれてしまう。

左がオリジナルの風防で、右が今回用意した粗目のスポンジ。板状のものをマイクに合わせてコップ形に加工した。これがウインドジャマーの内部に空間をつくる。オリジナルのウレタンスポンジでも良いが、ジャマーと併用するとどうしても高域が落ちてしまう。
粗目のスポンジはクーラーのフィルター用でホームセンターなどで入手できる。他のウインドジャマーでも使用しているが、音質的には高域の落ちも無く耐久性、耐候にも優れている。

上記のコップ方に加工したスポンジを覆うのがいつも使っているフェイクファーだ。これは船場の生地屋などで容易に手に入り、価格も非常に安価だ。

型を出して切り出したフェイクファーをうまくスポンジが包めるように糸で縫う。面倒くさそうだが、実はとても楽しい。

縫い終わったフェイクファーを表に返してスポンジを入れればほぼ完成だ。注意点としてはフェイクファーの抜け毛がレンズ交換の際にカメラ内部に入らないようにすることだ。掃除機とガムテープを使って余分な毛を全て抜いて脱落毛の予防をしなければならない。マイクとレンズの距離が近いため、今回使用したロングファーではレンズ操作の際にファーに指が接触してしまうので毛足を1/2程に刈り込んだ。

出来上がったジャマーの内部にスポンジが入っているのが見える。

また、下部(レンズ側)についてはファーを特に短く刈り込んである。そしてその部分の防風効果が落ちないように別珍生地を縫い付けておいた。これによってレンズから発生する雑音を抑える効果を期待したい。NEX-VG10/20のマイクの場合もレンズ操作の際に指がファーに接触しないように同様の処理が行われている。

NEX-5Nに取り付けた上体を真横から見た写真。レンズとジャマーの間に十分な隙間が確保されている。

ウインドジャマーはシュアーのSM63Lの風防などと同様の調味料缶がピッタリだった。

さて肝心の防風効果だが、今年の暮れは風が穏やか過ぎて屋外でのテストは出来なかったため、屋内で様々な風を当ててテストしてみた。。
NEX-5Nでは録画中の音声モニター出力はデジタルのみしか出ていないので、DA変換してヘッドフォン使って同時モニターした。その結果、エアコンの噴出し口では全く吹かれはなかった。また撮影用の扇風機の前でも大丈夫だった。しかし送風用の強力ブロワー(モデルの顔に強風を当てて髪の毛をそよがせるもの)の噴出し口ではさすがに吹かれてしまった。もちろんそういう場合はライコートでも無理で、やはり籠ジャマーでなければ吹かれは防げない。この程度の防風性能が出れば屋外で音生きの撮影でも十分使えるということになった。

何故NEX-5Nのマイクにジャマー?と思われるが、NEX-5→5Nへの進化は旧のNEX-5の動画撮影がオートのみだったものが、5Nでフルマニュアル露出が可能になった。感度やシャッター速度、アイリスを固定して撮影できる。もちろんレンズは交換式でサードパーティー製の各種アタッチメントも充実している。さらにAVCHDでの記録が以下のモードに対応した。
1920 x 1080(60p, 28M, PS) 約28Mbps
1920 x 1080(60i, 24M, FX) 約24Mbps
1920 x 1080(60i, 17M, FH) 約17Mbps
1920 x 1080(24p, 24M, FX) 約24Mbps
1920 x 1080(24p, 17M, FH) 約17Mbps
これを使わずしてどうするかということだ。NEX-5Nは本気で動画が撮影できるカムコーダーになったというわけである。
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2011年12月29日(木)
NEX-5Nで動作確認出来たNP-FW50互換バッテリー
互換バッテリーを購入する場合は、いわば人身御供である。
購入にあたってはレビューを読んだり、ショップに問い合わせてみたりするが、やはり実際に装着してみるまでは安心できないのが実際だ。
この互換バッテリーも販売サイトでは2011最新版FW50と出ているものの、対応はNEX-5/NEX-3となっていた。レビューで「NEX-C3で問題なく使えた」とあったので一か八かでの1クリック。

そして届いたバッテリーは・・・・
問題なく使えた。

というわけで紹介させていただく。万一不具合があっても返品対応してくれるので問題はないだろう。それにしても外装も純正とよく似ていて、挙句の果てに製造国の表記も無い。さすがパッチ王国の製品だけある。それでも純正品の1/6ほどの価格だから文句は言わない。使えるだけで丸儲けというものだ。
ちなみに私は3個購入して送料を合わせると4,060円だった。純正1個の2/3の出費で3個買えたことになる。
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NEX-5Nの外部音声入力のPINアサイン:スマートアクセサリーターミナル
NEX-5や5N、NEX-3などは外部音声入力端子を持ていない。しかし純正のストロボを装着するスマートアクセサリーターミナルには外部マイクや電子ビューファインダーと接続するための回路が用意されている。
ただし、無防備に触ったりすれば壊してしまうことは間違いない。もちろん改造などすれば保証は効かなくなる。なんとかこの14PIN端子のアサインを知りたいところだ。

探してみればあるものだ。画像はクリックすると大きくなる。

8/9/10/11番ピンに外部音声が割り当てられていた。


PINアサインが判ったところで、さてこのコネクターにどうやって接続するかが問題。
そこで登場するのが、以前このFieldReportで紹介したストロボのエクステンション。本来は次の写真のようにレンズやフードがストロボの光を遮らないようにするためのもの。

これが単体の写真。スマートアクセサリーターミナルにネジ止め出来るようになっている。
これを改造してステレオミニジャックなどを取り付ければ良いのではないだろうか。そう大変でもなさそうに思う。エクステンションアームの端子部は次の写真のようになっている。

NEX-5Nに外部音声入力の必要を感じた時には否応無しにエクステンションアームの加工を行わなければならないが、今は特に必要は感じていない。
必要に駆られて改造を行われた方がいらっしゃれば是非コメントを頂きたいと思う。
ちなみにエクステンションは商品ではなくE 18-200/3.5-6.3 OSSに同梱されている部品扱いになるのでサービスセンターや量販店で部品発注となる。
エクステンションの品番はA-1787-305-Aで品名はEXTENDER COMPLETE ASSYである。

2012/1/19追記
外部マイクを購入したので少しテストをしてみた。その結果を追記させていただく。
外部マイクを少し高くしたいと思って、エクステンションに外部マイクを取り付けてみたが、残念ながら音声関係の配線は行われていない。ストロボ用なので当然といえば当然のこと。
そこで今考えているのは配線の追加。しかしバラしてみると非常に薄い基板のため。ICに使用する半田ごてや半田が必要になる。それに精密作業用のオーバーヘッドルーペなど。
これが出来れば何とかなりそうだ。
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2011年12月28日(水)
こんなレンズを待っていた
ソニーE マウントの30mm F3.5 Macroレンズ。
これまでどうしてもAPS-C用のマクロレンズが無く、引伸ばし用のエルニッコールや、ミノルタのハーフ版引伸ばし用ロッコールにBORGのヘリコイドやベローズを付けざるを得なかった。
また、イメージサークルがAPS-Cと一致するオリンパスペンF用のE-Zuiko Auto-Macro 1:3.5 38mmを探さねば理想的な解像度が得られなかった。ただ、如何せん設計された次期が古いだけに、フィルム時代は名レンズであったにもかかわらず、デジタルカメラでの撮影ではハイライトのパープルフリンジの発生は抑えきれない。

また、このレンズはデジタルのペンFやパナソニックのGHユーザーに人気が高く、八尾富カメラの中古でも7万円近い値段が付いている。

そんな世情を反映するかのように登場したのがソニーのEマウント専用マクロレンズだ。
Eマウントユーザーが待ち望んでいたレンズだ。E 30mm F3.5 Macro SEL30M35が正式な名称で、生産はタイで行われている。洪水の影響から脱却できたのか、ようやく市場に出回るようになった。
E-Zuiko Auto-Macro 1:3.5 38mmの頭のEが示すように、ペンF用は5枚構成のレンズだがE 30mm F3.5はEDレンズ1枚、非球面レンズ3枚を含む7枚構成のAFレンズで最短撮影距離は約9.5cm、最大撮影倍率は等倍という設計になっている。エクステンションチューブなどが使えないので等倍(撮像素子上で原寸になる)はデジタルカメラ用マクロレンズとしては必須といえるだろう。

もちろんNEX-5/7などの写真だけではなく、動画でも使用できることは当たり前で、NEXシリーズのNEX-VG20やNEX-FS100でも使用できる。
まさに待ち望んでいたレンズといってよいだろう。
レンズの描写については私などがレビューするよりもデジカメWatcjの記事や作例を参照いただきたい。 http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/lens_review/20110913_477001.html
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2011年12月20日(火)
NEX-VG20に有りえない機能割愛!最悪の判断と言わざるを得ない!
NEX-VG20の動画カメラとしての機能・性能・操作性は絶賛した私だが、とんでもない機能割愛が発覚した。
誰もそのことは言わないし、取扱い説明書にも記載が無い。
VG20を絶賛した私としてはそのことをこのブログを読んでいただいている方に伝えなければならないと思う。

何が割愛されたかといえば
静止画(写真)撮影後のプレビューで拡大表示が出来なくなったことである。ソニーの相談センターに問い合わせてみたところ担当者も即答できずに折り返して連絡を頂いた。「申し訳ありません。出来ません」回答してくれた担当者さえ不思議に思われたように見えた。
早速品川に電話をかけて改善を要望した。
VG10では出来なかったRAWデータの記録も可能になり、動画カメラとしてだけではなく、写真撮影用としても大きく進化し、動画、静止画をとる必要がある場合に同じ画角が得られることでも使い勝手は良くなっているVG20だ。

この問題が解決されるまで、私からNEX-VG20の購入はお薦めできない。
このままではNEX-VG20は「翼の折れたエンジェル」という他は無い。
このままでは決してうなずけないし、心が寂しいだけだ。
NEX-VG20には是非とも翔んで頂きたい。

iBookやiPhone、Androidなどでタップに慣れた感覚から言うと十字キーやローラーを使わないでタップで拡大できれば十分のはずだ。また今どきのNAVIのように画面の端をタッチすればスクロールも出来るはずだ。
1タップで5倍、2タップでピクセル等倍、10倍などに拡大されれば使いやすいだろう。拡大フォーカスや音声レベルのマニュアル設定、24Pのフレームレートなど動画カメラとしては素晴らしくなった。
しかしα担当の開発者なら写真のプレビュー時に拡大できないことに疑問ところか不満を持ったに違いないと察する。おそらく動画に重点を置いて開発が進められたと想像できる。

NEX-VG20はNEX-VG10になかった拡大フォーカスも搭載され、動画撮影においてはNEX-VG10の2倍は優れたカメラになった。
他にも多々優れた機能や性能が搭載され、NEX-5Nの4倍、NEX-7の3倍、NEX-VG10の2倍は優れていて欲しい(笑)
ハンディーカムであると同時にαシリーズと同様に写真カメラでもあるNEX-VG20なのだから、ここは早急にファームウエアで対応してもらいたい。先日のNEX-VG10のファームウエアアップデートのピーキング機能のように販売終了してからのファームウエアも嬉しいのだが、NEX-VG20の写真プレビューの拡大表示は一刻も早い対応が望まれる。

ブログで悪口を書いているわけではない。VGスタイルをこよなく愛するユーザーとして強く強くお願いしたい限りである。
宜しくお願いしますm(_.._)m

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2011年12月15日(木)
NEX-VG10のファームウエアUPでピーキング表示が可能に!
NEX-VG10のファームウエアUPでピーキング表示が可能になった。
本日12月15日にソニーからのメールでVer.2→Ver.3へのアップグレードが知らされた。同時に新しいAマウントアダプターへの対応も行われている。
VG20が出て消えていくVG10だが、拡大フォーカスは無いものの、ピーキングが付くことで「まだまだNEX-VG10は使えるぞ!」というSONYの意思表示だと受け止めたい。出来ることならマニュアルフォーカスレンズで動画撮影を行う時に使用しないPhotoボタンで拡大フォーカスさせて欲しかったと思うが、24Pや拡大フォーカスはVer.4に期待しよう。

以下がソニーからのお知らせの抜粋。
レンズ交換式デジタルHD ビデオカメラレコーダー「NEX-VG10」をお使いの お客様に最新のファームウェアを提供いたします。
つきましては、以下の説明をお読みになり、アップグレードをご実施くださいますようお願い申しあげます。

【対象製品】
レンズ交換式デジタルHDビデオカメラレコーダー「NEX-VG10」

【対象ファームウェアバージョン】
 Ver.02、Ver.01以下
 (バージョンの確認方法は、以下の「ファームウェアアップグレードについて詳しくはこちら」を参照してください)
 ※ アップグレードプログラムには、以下も含まれています
 ・2010年11月18日に公開しましたアップグレードプログラム(Ver.02)

【アップグレード内容】
 1. マウントアダプター「LA-EA2」の対応
 2. MF(マニュアルフォーカス)時のピーキング機能の追加
 ※ 本アップグレードプログラムは無料提供しますが、修理窓口やご相談センターでのアップグレードをご希望の場合は、有料にて承ります
ということである。

▼ファームウェアアップグレードについてはこちら
http://cl.mysony.sony.co.jp/r/c.do?1D_acgY_e_ows

▼また、NEX-3/5、NEX-C3についてもアップグレードしたファームウエアが公開された。
http://www.sony.jp/ichigan/info2/20111215.html

VG10ユーザーは実行されると良いだろう。アップデートはダウンロードしたEXEファイルを開けば対話式で行える簡単なもの。フル充電したバッテリーとUSBケーブルがあればすぐに出来る。

さて、それとは別にNEXシリーズ(NEX-5/7、NEX-VG10、NEX-FS100)用にKIPONから素晴らしいマウントアダプターが出ている。
MFのきっコールレンズ用のアダプターだが、なんとPCニッコールと同じようにシフトが可能になる。フルサイズ用レンズはイメージサークルが広いので、APS−CサイズのNEXではレンズを12mmシフトしてもけられることは無かった。特に嬉しいのは35mmで超広角の15mmや18mm、20mmなどはもちろん、17-35mmF2.8や16mmF2.8といったレンズもシフト対応にしてしまうのである。
以前からチルトが出来るマウントアダプターは同社から発売されていたが、シフト(ライズ)やフォールが全ての焦点距離で可能になったことで建築物や商品の動画撮影には極めて有効な周辺機器になるだろう。

これがそのシフト対応のマウントアダプター。


加工精度も良く、PCニッコール28mmなどと同様にノブが付いたボルトを回すことでレンズが焦点面と平行に移動する。移動方向はアダプターに付いたピンを押し下げることでロックが外れて自在な方向へ回転できる。ただしNEX-VG10(NEX-VG20)の場合はカメラのグリップが方向によって干渉するため、若干加工する必要があった。
NEX-5/7では干渉も無く簡単にシフト撮影が楽しめる。これまで28mmF4のPCニッコールを使用してきたが、これからはより広角やマクロレンズでのパースコントロールが出来るようになる。

上の写真はNEX-VG10にニッコール20mmF4を装着して最大シフト量の12mmまでレンズをライズしたもの。カメラを水平に構えてパースが付かない状態で部屋の天井まで移すことが出来た。

ここ写真はアダプターを180度回転してレンズを12mmフォールさせた状態。ビルの屋上からパースを付けずに下界を撮影することが可能になる。まぁ、使い方はその人次第で色々考えられるだろう。

KIPONからはNEX用だけではなく、マイクロフォーサーズ用のシフトアダプターも発売されている。LUMIXユーザーやAF-105ユーザーにとっても嬉しいマウントアダプターではないだろうか。

↓↓左の二つがNEX用で右の二つはマイクロフォーサーズ用↓↓
NEX用とフォーサーズ用がある。購入の際には注意していただきたい。
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2011年12月13日(火)
いま一番優れたモニターか
先日TVLOGICの5.6吋モニターを使ってみた。おそらく現時点では最も優れたものだと思う。
なにが優れているかというと、HDMI入力した信号がHD-SDIで出力されるということ。
ほとんどのデジタル一眼ムービーにはHD-SDIの出力が無く、HDMIが標準になっている。
そのためHDMIを分配したりHDMI→HD-SDIコンバーターをつけたりと何かと煩雑だ。
このVFM-056WPはカメラの撮影モニターとしての機能が充実している。
●DSLRスケーリング機能
プレビュー、録画、再生にて異なる解像度を出力するDSLRカメラのために設計されており、
DSLR Scale機能は縮尺表示、出力された640×390画像を、1280×800(パネル解像度)フルスクリーン表示します。
●フォーカスアシスト機能
フォーカス精度をさらに上げるため、シャープエッジを赤で表示します。
●多様なスキャンモード機能
ゼロスキャン、アンダースキャン、オーバースキャン、1:1スキャンpixelモード等、切替表示可能
●マーカー機能
CENTER、SAFETY AREA、FIT他、多様なフレーミングマーカーを選択可能。
●オーディオレベルメーター(16ch)/スピーカー内蔵
●タイムコードディスプレイ(VITC、LTC)
●HDMIダイレクトループアウト機能
HDMI入力信号を内蔵コンバーターにてHD-SDIへループアウト出力可能(1280x720 59.94i/pのみ)
●ウエーブフォーム/ベクタースコープ表示機能
ウエーブフォーム(Yレベル)及びベクタースコープ(B-Y, R-Y)波形表示機能を装備
●レンジエラーチェック機能
WAVEFORM/VECTOR* またY/Cb/Crモードにて設定した値(Y MAX、Y MIN、C MAX、C MIN)を越えた場合、
越えた個所をブランク表示します。
●Yレベル チェック機能
露出調整をサポートするため、入力信号のYレベルをチェック、ディスプレイ。
●3G SDI入力対応(1080 60p, RGB4:4:4他多様なフォーマットに対応)
下の画像はソニーの小型バッテリーのアダプターと液晶保護フィルムとがセットになったもの。

筐体はプラスチックではなくダイキャスト製のようで堅牢な作りに安心感を覚える。またアクセサリーとして深型の液晶フードがある。
カメラでこの5.6インチを見て、技術モニターや制作モニターにはHD-SDIで同軸1本でHD映像と音声やTCを送ることができる。
※HDMIの30p、29.97p、25p、24p、23.98p入力ではSDIコンバート出力されない。
また、価格が安いVFM-056WはHDMI→HD-SDIコンバーターを内蔵していない。
入の際には自分の用途、環境を考えて注意が必要だ。
2011年12月13日 | 記事へ | コメント(0) |
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NEX-VG20はVGスタイルの完成形
NEX-VG10がようやく本気で使えるカメラになった。
フルハイビジョン、60p/60i/24p撮影がそのひとつ。VG10では30Pから生成した60iということで、実質30Pという状態だった。
次に動画時の読み出し範囲が拡大したことで、ワイド端撮影時の画角が16:9静止画撮影時と同等になった。これは画期的というよりも当たり前のことであり、今までVG10が動画撮影時に静止画撮影より画角が狭くなることがイレギュラーだったといえる。
そして何よりも大きな改善点はHDMI出力と本体のモニターが同時出力可能になったこと。実はこれも本来当たり前のことで、はいた関係にあったことの方がイレギュラーといえる。そしてVG10で強く望んだ拡大フォーカスやピーキングが標準装備された。これでこそビデオカメラのソニーである。
また、音声記録が5.1chサラウンドに対応したと同時に音声レベルのマニュアル設定が可能になった。これは同録には必要不可欠な機能だ。
他にも静止画のISO感度アップやRAWデータ記録なども特筆できるが、表には出ない部分では筐体やマウント台座、三脚取り付け部などが強化されたようだ。
残念ながら偽色によるモアレや感度ではNEX-FS100には及んでいない。またHDMI端子の強化は成されていないようなので自分で強化しなければならない。またVG10ではオリジナルのトリガーリモートを自作したが、VG20ではリモート機能が標準装備されている。さらにVG10ではHD専用だったが、VG20ではSDやAV出力にも対応した。
しかし総合的に見て非常によくできたカメラであることは確かだ。VG10がパイロット版、あるいはベーター版、機能評価版だとすれは、VG20はここにきてVGスタイルの完成版といって間違いないと思う。少なくとも私は絶賛する。

先日キヤノンから発表されたCINEMA EOSの内覧会の案内状が届いたが、ソニーのPMW-F3にしろパナのAF-105にしろ低価格といえども使用頻度を考えれば購入して保有するには高すぎる。NEX-FS100にしても価格はHDVクラスといいながら、私の会社での使用頻度はHDVやHDCAMが圧倒的に多い。HDVやHDCAMは自社保有してもデジタルシネマはやはりレンタルで使用すべきカメラだろう。
ところがNEX-VG10やNEX-VG20はちょっと違う。うまく使えばそれなりの映像が撮れて、なおかつ一眼レフ程度のコストである。こういったものはレンタルでは逆に馬鹿馬鹿しいものになる。もちろん様々なカスタマイズや改造も必要なためレンタルでは無理がある。ただ、NEX-VG20が安いからといって衝動買いはお勧めできない。
というのもこういったカメラではズームによるカメラワークではなく、決まった画角での画作りや移動ショットが重要になる。ロケハン、照明演出、レンズプランなどを十分に検討する必要があり、高倍率ズームによる現場対応には全く適していない。レンズプランでは画角だけではなくフォーカスの深度も重要だ。価格が安いだけにこういったことを十分に検討したうえで購入してもらいたいと思う。
それと、こういった小さなカメラを使う際の注意点を記しておこう。
カメラが小さいからといって、決して小型の軽量三脚はお勧めできない。写真の撮影なら軽い三脚で十分だ。写真のロケの際にアマチュアの方から「そんな細い三脚で大丈夫ですか?」と聞かれるほどの三脚を使っている。大きく重い三脚を持っていくよりは1本でも多くのレンズを持っていくほうが役に立つ。 しかし動画ではそうはいかない。特にHDで撮影したものを40インチ以上の大型液晶モニターで見ると風による揺れや、パンの操作のミスが嫌になるほどよく見えてしまう。 HDVなの場合は大抵VISION 3を使用するのだが、デジタル一眼の場合は最低でもVISION 3を使い、VPなどでは必ずヘビーデューティーの三段三脚に乗せたVIDEO 18 PLUSを使用している。(VISION 10や11ではカウンターが強すぎてバランスが取れない)動画の場合は小さなカメラほど大きな三脚を欲しがるといっても決して間違いではないと思う。しっかりした三脚と、滑らかなビデオヘッドは必需品である。
VG10ユーザーはわざわざ中国製のレンズがついたモデルは買わなくてよいだろう。ボディーのみで十分だ。しかしはじめてのユーザーには18-200mmのついたズームキットもお勧めできる。というのも18-200mmも発売から1年以上経ち、ズームのフィーリングもかなり改善されたように感じる。鏡筒は伸縮するものの、ズーム途中でのトルク変化もなくスムーズな手動ズームができるようになった。生産工程が熟したのか、作業員が上手になったためだろうか。VG10に付属していたものよりフィーリングが向上していた。

なお、注目の新型Aマウントアダプターだが、位相差検出による高速AFやハーフミラーによって撮像素子へのゴミの付着を防げると期待したが、動画をAFで撮る場合はアイリスが常時開放になってしまうらしい。やはりマニュアルフォーカスのニッコールやキヤノンFDレンズなどをサードパーティーのマウントアダプターを用いて装着するほうが良いようだ。なんといっても4倍の拡大フォーカスやピーキングはVG20のVG20たる機能である。

標準ズームとして3倍の18-55mmはよいレンズだが、新発売のEマウント専用マクロレンズはすばらしい。標準レンズとして最適な画角45度が得られ、等倍までエクステンションチューブやプロクサー無しで合焦できる。低分散ガラスや高度な設計によって大変滑らかなボケが得られる。
今後Eマウント専用レンズが新たに発売される。タイの洪水で大きな被害を被ったソニーだが、益々の躍進を期待したい。
なお注意点として互換バッテリーがNEX-VG20に対応していないことを記しておく。VG10で使えたものがVG20では使えないものがある。またCX560Vでは使えるのにVG20では使えないというものもある。
これはプリンターのインクと同様に本体の利益を抑えて消耗品で利益を上げるメーカーの営業戦略ということだろう。今しばらくは純正バッテリーに頼らざるを得ない。
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2011年12月10日(土)
これは凄い!愛用中のモニター
様々な現場で役立つ4.3インチTFT液晶モニター。
あるSNSで紹介したところ、爆発的に売れた。12V用ということだが、5Vでも動作した。エネループ4本でテストしてくれた人や、7.2Vのカメラバッテリー、5VのACアダプターでも動作している。
また、4台購入してラックマウントするために2台の筐体を削った人もいる。画質もこの価格からは信じられないほど素晴らしい。ただし視野率は実測90%余りということでアンダースキャン部分は見えない。基本テレフレ仕様と言う事である。
先バラのDCケーブルが付属しているので、電池やアダプターで駆動するのは利用環境に合わせて加工すればよいだろう。

アマゾンに出ていてもすぐに売り切れる。本体とDCケーブルのみ付属するものや、ACアダプターがセットされたものなど、色々出ている。
下の写真は使用中のモニター。過去の記事にも関連したものが色々あるので参照いただきたい。はっきり言って、脅威のモニターである。




ENG用の背面君はDタップから電源供給している。リターンモニターとして使用しているものはアクサリーシューにタリーランプを取り付けて、その上に4.3インチモニターを取り付けた。電源はやはりカメラからDタップで供給。また、取り付けを反対にすることでキャスター用モニターとしても使用できる。

このモニターの注意点はアスペクト比が16:9専用になっていること。まあ、今時4:3で使うことは無いとは思うが。
それとバージョンによるのか、調整機能が輝度、明度、色相、彩度が調整出来るものと、明度、彩度のみのものがある。私のところにも両タイプあるが、明度、彩度のみのものでも使っていて困ることはなかった。4パートの調整が出来るものは下記のショップで購入した。
2011年12月10日 | 記事へ | コメント(0) |
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2011年11月16日(水)
LEDレグザがお薦め
持ち出し用プレビュー用のモニターとしてLEDレグザを買った。普通は17インチのブロードキャストモデルを使うのだが、現場でマスモニとは別に家庭での視聴状態を見たいという要望。 先日CM撮影時に制作さんが用意したLEDレグザが良かったのでアマゾった。19インチのLEDレグザにはやたらと種類が多くて迷ってしまう。USBで繋いだHDDに録画できるものや、液晶のコントラストが若干低い廉価モデルなど様々だ。今回買ったモデルはコントラストや解像度が上位モデルと同じでUSBがないA2シリーズ。HDMI入力した信号が録画できるのであれば当然USBモデルを購入するのだが、残念ながらそれは出来ない。
今回購入したLEDレグザにはBMDのHD-SDI→HDMIコンバーターを背面に装着してHD-SDIレグザに仕上げる。
同じサイズのWOOOを買ったのはアテネオリンピックの時だったが、当時安くなった家庭用HDテレビといっても十数万円した。今回は当時のWOOOから10万円引きでの購入!パナソニックがプラズマテレビ用パネルの最新工場である尼崎第3工場(兵庫県尼崎市)の生産を今年度中に中止するのもしかたの無いことだろう。
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2011年11月15日(火)
NEX-VG20を触りまくった
何はともあれNEX-VG20だ。


ようやくその全貌を知った。 NEX-VG10で不満に感じていたことがほぼ解決されていた。タッチパネルは気に食わないが、映像の同時出力や拡大フォーカス、ピーキング、フレームレート、動画時の画角、マニュアル録音レベル、音声レベルメーター、三脚固定部やマウント部の強化、静止画のLAWデータ記録、さらに新型Aマウントアダプターではハーフミラーによる位相差検出のAFが可能で、かつ撮像面への塵の付着防止効果などなど。 業務用としてリリースされれば倍以上の価格になったはずだが、あくまでハンディーカム価格。しいていえば、実はここが大切なところだが感度とモアレによる偽色はNEX-FS100には及ばなかった。 しかし大判撮像素子を搭載したデジタル一眼動画カメラの前哨戦として現れたNEX-VG10を短期間にここまで完成度を高めたソニーを私は絶賛する。NEX-VG10を研ぎ澄ました形、それがNEX-VG20ではないだろうか。

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2011年11月04日(金)
四連モニター、本物はどれ?
これは昨日の現場写真。


さて本物は?



正解は3番目。ある筋から入手したTFT液晶モニターを四連にしただけ。
現場の様子はコチラ
http://svs.ne.jp/cgi-diary/nicky.cgi

安いモニターだが液晶パネルのスペックはHIBINOが扱っている
RMS/RMD4342 4.3インチ4連モニターと同じ。ただしHD-SDIには対応していない。当然である。
しかしSDの映り具合は非常に優秀。16:9での画面サイズはPVM-6041Qを16:9で使用したときと同じ。抜群のCP製品である。
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見てのお楽しみ!


下の画像にNDフィルターやシャッター開角度、ビットレートなど、C300の詳細が垣間見られる。ただし、ある筋の情報によるとPVの映像はHDSDI出力を外部のレコーダーで記録したものが多いらしく、CFカードでどこまで高画質になるかは実機を見ないと判らないようだ。
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2011年10月30日(日)
フランジバックチャート何処ですか?
先日「フランジバックチャートを公開されていましたけれどもリンクが見つかりません」というメールをいただいた。

以前会社のトップページにおいていたがリニューアルした際にリンクを貼るのを忘れていた。勿論サーバーには残っていて、リンクを記述していなかっただけで、その方にはすぐにURLをお伝えした。
PDF形式だがイラストレーターで作成したベクトルデータだから、印刷しなくてもPC画面で拡大表示しても画像は荒くならない。http://svs.ne.jp/frangebackchart.pdf
実はこのチャートは普通に市販されていたり、放送カメラに付属している18本〜24本のものよりも細かい36本組で作った。特に違いがあってどうこうしたものではないが、精密な調整では精度に期待できる。昔のテレビカメラはSD(640×480ピクセル)の解像度だったが、今ではHD(1920×1080ピクセル)と大きくなったためSD時代のチャートでは頼りない気がする。
とはいっても、カメラマンは現場でチャートが無くてもフランジバックは合わせられなくてはならない。いつもチャートがあるとは限らないからだ。

最近ではEOSやNEX、マイクロフォーサーズの動画機能をマウントアダプターを使って他メーカーのレンズが使われることが多い。しかしマウントアダプターは概ねオーバーインフ(無限以上にレンズと焦点面が近づく状態)に設計されていることが多いので、ズームレンズではズーミングによってフォーカスがずれてしまう。
それを治すにはマウントアダプターの鏡筒とレンズマウント面の間に箔状のスペーサーを入れながら無限遠から近接までフォーカスがずれないように追い込まなければならない。
組んではバラして、また組んで調整といった根気のいる作業だが、しっかり設計されているレンズでは追い込みによって無限〜中間〜近接までフォーカスがずれないところまで追い込める。35mm一眼レフ用のレンズはフランジバック調整が無い分、互換性には優れている。
一度調整したマウントアダプターは同メーカーの焦点距離が異なるレンズに交換してもまず再調整の必要は無い。
こちらに昨年フランジバック調整を施したときの記事がある。
【映像制作フィールドレポートachives2010/10/10】

先日「NIKON-NEX マウントアダプター」という検索で「写録造」というページを見つけた。この方もマウントアダプターの追い込みを行ってNikkor 50-300mmをNEX-10で活用されていた。

これはEOS5Dmk2にFマウントアダプターを付けてNikkor50-300mmEDを装着したもの。この場合は構造的にアダプターが薄くてフランバック調整は難しいが、35mmフルサイズ同士ということで調整の必要は無かった。
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