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2006年10月22日(日)
HDコンテンツ サンプル動画
 「HDコンテンツ サンプル動画」である。ホームページのサイトマップがヒットしていた。
 現在水槽の動画で1024サイズのものと640サイズのものだ。パソコン上での再生を考えるとHD本来の1920×1080(フルハイビジョン)は適しているとは言えない。現在私が使用しているデスクトップは殆どが1280×1024の17吋液晶であり、2480×1024や1920×1024はデュアルモニターのために中央に継ぎ目が出てしまう。ましてそれぞれが別々のビデオカードを使用している。一般的に考えて1920×1080を一画面で表示できる環境の持ち主は23インチApple Cinema HD Displayや、フルハイビジョンのAQUSクラスと高スペックのPCに高性能なビデオカードを搭載してDVIやHDMIで接続しているユーザーくらいであろう。おそらく限られた人たちだけだある。つまりPC向けにハイビジョンを配信する場合は15吋では1024、17インチは1280でになる。
 現在私の会社が配信しているHDコンテンツ サンプル動画も公開以来1000アクセスを超え、トラフィックが規定を超えてしまった。HDコンテンツに対する関心度の高さを実感して先日新しいサーバーを契約した。ただしサンプルの配信だけでは商売にならない。HDコンテンツの制作依頼があって初めて商売になる。そしてコンテンツが多くなければ宣伝にはならない。新しい仕事に繋がるように、現在新コンテンツを計画中だ。サーバーに余裕が出来たので次は1280×720での配信を計画している。
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2006年10月04日(水)
HDV撮影
 「HDV撮影」である。以前ならベーカム指定だった撮影がDVCAMやDVCPROになり、UNIHIがHDCAM、DVCPRO HDに変化してきた。そして今大きく変わろうとしているものがHDVである。
 HDVフォーマットのキャメラは1080iのHD信号をMPEG圧縮してDVテープに記録するが、480iのSD信号の場合も1080iのHD信号をダウンコンバートしてSD記録している。そのためハイビジョンに限らずSDにおいてもCCD(又はCMOS)の画素を全て有効に出来る。そのためDVCAMモードで16:9ワイドの場合は52画素クラスの放送用19:9キャメラに見劣りしない映像を記録できる。恐るべしHDVである。
 私の会社でもこれまで放送用ベーカム指定だったものが徐々にHDVでの発注に変わってきた。それは撮影費の低価格化になり、売り上げ低下を招くことになる。だがこれは機材費が安くなったのであるから当然で、クライアントにとっては非常に良いことである。
 しかしそのままでは技術会社はやってゆけない。新たな戦略が必要になる。そこで私の会社では従来の制作コストを維持するために特機を使用することを薦めている。クレーンやレール、そして空撮などだ。また超小型HDVキャメラを使用したオンボードキャメラである。これらのことを従来の2/3吋放送キャメラで行っていたのではHDCAMやシネアルタと同様の撮影コストとなり、クライアントにとって負担増になる。これをHDVで行うところに意味があるといえるだろう。特にジブ(ミニクレーン)を使用した撮影ではキャメラの質量が減少したことで放送用キャメラよりも良い結果が出ている。またミニジブに電動リモコン雲台を併用することで本格的なクレーンワークも可能になる。
 写真は昨日大阪市内で見かけたVPの撮影現場(他社)を偶然通りかかった私のスタッフがFOMAで撮影してくれたものだ。見るとABC PRODUCTSの軽量クレーンが使われ、先にDVX-100が付けられているのがわかる。*左の2名は何処と無く私が良く知る人物(照明&特機の会社)に似ているようだ。
 このようにVPの世界ではキャメラが小型化することに反比例して特機の使用が増えてきている。これが技術会社の新たな戦略である。これは営業的な戦略ではなく、より良い作品を創りたいというクリエーター達の挑戦といったほうが良いだろう。
 しかし「丸い月夜もただひと夜」ということわざがあるように、特機が使いやすくなったHDVであっても、いつまでもそれは売りにはなりえない。我々はいつも一歩も二歩も先を見て進む必要がある。さて次はどんなものが登場するのだろうか。
 今日から日本郵政公社の第32回「私のアイデア貯金箱」コンクールの撮影が始まるが、今年は16:9ワイドになり、使用するキャメラもHDVのHVR-Z1Jになる。そして他のイベントや制作ものでHVR-Z1Jは今月半ばまでフル稼働である。
2006年10月4日 | 記事へ | コメント(0) |
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2006年09月28日(木)
hvr-z1j hvr-v1j

(※写真はシステムファイブのサイトをキャプチャー)

 「hvr-z1j hvr-v1j」というキーワードだ。業界も反応が速い。検索結果はトップが「システムファイブのポータルサイト」で「システムファイブのHVR-V1J実機レポート」がヒットしていた。2位が「ソニーの報道資料」3位が「関心空間のHVR-V1E(欧州モデル)紹介のページ」そして4位が「千里ビデオサービスがHDVを解説しているページ」だった。
 私はまだHVR-V1Jには触れていないが、HVR-Z1Jでの仕事量、稼働率を考えると当然購入することになろう。そしてシステムファイブは20年ほど前、松下電器産業のビデオ事業部の課長に「名古屋で河野さんと言う若い社長が頑張ってられます」と紹介されて以来の取引で、これまでにも数々の映像機材をリースや購入をしたきた会社だ。もちろんZ1JやHDRもシステムファイブで購入している。つまりHVR-V1Jもシステムファイブということになる。
 しかし時の経つのは早いもので、当時ビデオ事業部の課長だった下水流正雄(しもずるまさお)氏は現在パナソニックAVCネットワークス社システムAVビジネスユニット長になられている。ココに下水流氏の顔写真が掲載されている。私はその当時も、そして今も下水流氏を松下で最も信頼できる人物だと思う。しかし、氏に紹介されたシステムファイブでソニー製品ばかりを購入しているというのは大変皮肉であり申し訳ないことだ。ただし松下製キャメラのVARICAMSDX900、そしてDVCPRO HD、DVCPROのVTRも使用するし、編集室はP2カムに対応している。さらに現在P2カムのキャメラ導入も検討している。そのときには氏に世話になるかも知れない。
 さてHDVの今後だが、様々な製品や周辺機器ががラインナップされたことで益々その使用頻度は高くなるだろう。さらにHDVは家庭用と業務用、放送用をシームレスに結ぶフォーマットといえるだろう。そしてSD4:3からHD16:9もHDVではシームレスだ。私が知る限りこれに近いものはDVだが、家庭用のDVと業務用のDVCAM/DVCPRO 25、放送用のDVCPRO 50は似て非なるもので決してシームレスではなかった。ただ残念なことは松下がHDV Format Supportersに名を連ねていないことだ。HDV and HDV logo are trademarks of Sony Corporation and Victor Company of Japan, Limited (JVC).であるにもかかわらずだ。話題のブルーレイDVDでは松下も賛同企業として名を連ねているわけだから、ここは下水流氏に一肌脱いでもらいだいものだ。

※冒頭の写真はシステムファイブのサイトのスクリーンショットだが、V1J先行予約の際に使用の旨を事後報告しておく。
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2006年09月25日(月)
コンポーネント→HDV
コンポーネント→HDV」である。ヒットしていたのはこのブログの記事だが、先日の「日々好日」でも書いている。
 やはり未だにHD→HDVへの変換に対応したコンバーターは発売されず、変換には時間がかかる。現在私の会社ではDVCPRO HDからHDVへの変換を11本受注していてHDVに書き出すためのMPEG2/TSファイルへの変換作業に多大な時間を要している。
3.2GHzのPentiumDマシーンをもってしても1時間分の変換に3時間ほど費やしている。それでも出来ないよりは良いということであろう。DVD黎明期にMacintoshを使って10分のビデオをMPEG2に変換するのに一晩かかった時代よりは遥かに速いのである。土曜日から始めた作業もようやく終了しようとしている。
 今回の仕事はHDVをお持ちのクライアントがHD素材を自宅で見たいということから代理店が受注したものだが、HD→HDVへの変換に対応したコンバーターが発売されていない今が稼ぎ時なのかも知れない。DVDの黎明期と同様に1〜2年もしないうちに作業料金は1/10以下に下がるだろう。
2006年9月25日 | 記事へ | コメント(4) |
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2006年09月04日(月)
HDVで残す
 「HDVで残す」というキーワードだ。最近のVP撮影ではβCAMやDVCAMで記録するよりもHDVで記録することが多くなった。SDで限りなく高画質を望む場合はデジタルベーカムやIKEGAMのD45にJ14×8というとてもも無く大きく重いEFP用レンズを使用して撮影するが、2011年のアナログ地上波放送の停波対策としてコストの低いHVR-Z1Jでハイビジョン撮影を行っている。もちろんHDCAMで撮影することは理想だが、企業VPは予算あってのものだからHDVフォーマットは有りがたい。
最近ソニーからHDW-D1800という新しいHDCAMが発表された。これまでHDVからHDCAMへの変換にはHDアナログコンポーネントからHDSDIへ変換したり、CANONのHDVキャメラのHDSDIをHDCAMにコピーしていたが、HDW-D1800を使うことでIEEE1394でHDVのMPEG2/TSを直接コピーできるようになる。完全なデジタル処理によってHDV⇒HDCAMの変換画質が向上することが期待できる。MiniDVテープの究極といえるHDVファーマットは今後も様々な発展、展開が期待できるだろう。
私の会社もHDCAMに比べて低コストなXDCAM HD導入までは、将来性を考えたHDV収録の需要は増え続けると思われる。
2006年9月4日 | 記事へ | コメント(0) |
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2006年08月25日(金)
アナログコンポーネント HDV変換
 「アナログコンポーネント HDV変換」だった。検索されたページはHVR-Z1Jのページだが、アナログコンポーネントからHDVへの変換は大変だ。
 HDVからHDCAMへの変換は様々なコンバーターが各社から発売されていて、とても簡単に出来るようになった。ところがHDCAMの出力(HDSDIやアナログコンポーネント)をIEEE1394のHDVに変換するためのコンバーターは未だ製品が出て来ないのだ。
 製品発売の予告をしている朋栄の技術者に何故出ないのかを聞いたところ「コストを抑えられない」ということだった。つまりHDSDIやアナログコンポーネントをIEEE1394のストリーミング(Mpeg2TS)への変換にはエンコードが2回必要で、それをリアルタイムに行うためにコストがかかるらしい。現状では100万以上になってしまうという話もある。いずれソニーあたりから安く出そうだが、やはりHDVデッキにアナログコンポーネントのHD入力やHDSI入力を付けていないことを考えると、著作権や隣接権の問題があるのかも知れない。つまりHDVデッキがアナログコンポーネント(D4)を録画出来ると現行のハイビジョン放送が簡単にHDVテープに録画出来てしまうことになる。
 以前放送用ハイビジョンで収録したものを民生のハードディスクレコーダーに録画するために大変苦労した。結局ポスプロでは対応出来ずに私の会社の編集室で行った。ハイビジョン編集したものを民生用ハードディスクレコーダーに直接書きして、1080iハイビジョンをハードディスクレコーダーごと納めて完了したのだ。
 それまでイベントでハイビジョンを送出するためにはHDCAMやDVCPRO-HD、HDVなどのVTRに依存しなければならなかったが、ハードディスクレコーダーごと納めることで制作費に10万ほどの追加で対応できるようになった。レギュラーのクライアントに対しては一度納品すれば次回からはハードウエアの費用は必要なくなるため、意外と評判は良い。しかしこれも暫定的なもので、間もなくブルーレイDVDやHDDVDが一般化し「昔は苦労したね」ということになるだろう。ただ、現状ではHD信号をHDVに変換するためにはかなりやっかいで、様々なノウハウや知識、ハードウエアが必要なことは確かである。
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2006年08月11日(金)
HDV 業務用 信頼
HDV 業務用 信頼」や「HDV規格の違い」そして「HDVでの音声録音レベル」といったHDVに関する技術的な検索が多い日だった。
 HDVは2004年末に家庭用1080iハイビジョンキャメラHDR-FX1が発売され、その業務用バージョンとしてHVR-Z1Jとして登場した。FX1発売当初にバグがありZ1Jは業務用として信頼性を高めて発売された。発売後1年を過ぎ、下位機種や家庭用の新機種は色々発売されるが、Z1Jは今なおHDVの最上位にあり、マイナーチェンジも無い。つまり完成度が高く、信頼できるキャメラだといえる。これまでに数々の仕事をこなしたが、確かに優れている。画質も放送用や業務用のキャメラで撮影した素材と同じ作品の中に入れても見分けが付かないほどである。
 ソニーは業務用をXDCAM-HDへ移行させたいのかも知れないが、HVR-Z1JがNHKや各地の放送局で使用されていることや、業務ユーザーのHVR-Z1Jの使用頻度の高さを考えるとこの小さい業務用ハイビジョンキャメラはソニーがソニー自身を自身を脅かす存在なのかも知れない。
 写真は今日なんばHatchで行われた「K-POP MUSIC FLOWER 2006 SUMMER」取材のひとコマだ。番組は4CAM/EFPとこのHDVのキャメラで撮影した映像で構成され、9月7日にスカパーのM-netで放送される。私と一緒に写っているのはノラゾ(ノラジョ)のイ・ヒョクさんとチョ・ビンさん。そして通訳の金民樹さん。他にも「バラードの皇太子 Tei」キム・ホギョンさんやBANANA BOAT、LUGといったアーティストを取材した。韓国の人はファンを大事にするとは聞いていたが、メインゲストのTeiさんはじめ、全ての出演者のファンを大切にする気持ちを目の当たりにした。↓下の写真はBANANA BOATの3人。

私的な意見を述べるとBANANA BOATのリーダーはとても可愛い。当然テープもよく回る?ということは無いはずだ。
※金民樹(キム・ミンスー)さんについて。
 彼女は劇団タルオルムの代表である。9月8〜10日にシアトリカル應典院(オウテンイン)で劇団タルオルム第二回公演「大阪環状線」を公演される。
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2006年07月20日(木)
HDV撮影
 HDV撮影で検索されていた。
 HDVXDCAMHDのハイビジョンキャメラが色々と発売され、家庭用も手のひらサイズのハイビジョンが一般化してきた。そして放送用のHDCAMはより高画質なHDCAM-SRにも発展した。
 我々のような映像職人にとってこの加速度的な技術の進歩は大歓迎だ。今までスチル写真でしか表現し得なかった高精細な画像が毎秒30枚、あるいは60枚も記録できるのだ。一瞬ではなく、時の流れとしてである。そしてHDVを使用することで遥かに安いコストでそれが実現出来、さらに従来の予算で特機使用の撮影が可能になる。
 先日美容専門学校の学校案内を撮影したがやはりHDV+特機を用い、さらに高価なHMI照明も使用した。それでいて予算は従来のベーターカム特機なし程度である。HDVの真価を発揮した作品はクライアント、代理店からも高い評価をいただき、改めてHVR-Z1jのポテンシャルの高さを痛感した。この作品は携帯サイトで配信されているが、AUの小さな液晶でも高精細な動画を見ることが出来た。
 HDV撮影によって機材費は大幅に下げることが出来た。ただし人件費はそうは行かない。人件費とはテクニック、センス、労働への対価である。そして個々の生活の糧である。この点はクライアントに深く理解していただく必要がある。ちなみにキャメラマンの人件費は35.000/日である。
2006年7月20日 | 記事へ | コメント(0) |
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2006年07月03日(月)
HDV 空撮
HDV 空撮」である。HDVを空撮に使用する機会が多くなっている。空撮だけではなく、車などに取り付けたオンボード撮影などにも高解像な性能が新しい分野を広げている。
 先日事務所の近くの家電量販店でHDR-HC1が72,000円で売られていた。新型のHC3が発売されて一気に価格が下がったのだ。業務用のHVR-A1Jが20万以上することを考えれば大変なお買い得である。確かにDVCAM記録が出来なかったり、ダウンコンバーターが簡略化されてはいるが、別なVTRでキャプチャーすることを考えればHDVとして不便なことはない。また水中ブリンプなどもHVR-A1Jと同じ物が使用できる点でもHC1がA1Jの1/3の価格で購入できることは魅力的だ。特にオンボードキャメラとして使用する場合は脱落などのリスクも考えなければならず、金銭的な損害は小さくしたい。
 余り真剣に考えるよりも衝動買いをした方が得策なHDV旧機種の特価販売である。
2006年7月3日 | 記事へ | コメント(0) |
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2006年05月17日(水)
DV HDVに変換
DV HDVに変換」だ。かなり奥深いところからアクセスしていただいた。
 ソニーがHDV方式の超小型キャメラを発売して以来、大型テレビとの連携からHDVユーザーが増えている。MPEG-TSとはいえ、1080iの映像を記録できることは素晴らしいことだ。液晶にHDが適している理由はブラウン管テレビに比べて、液晶テレビでは従来のSDの画質が甚だしく悪いことによるのではないだろうか。
 「ハイビジョンを観るとはきれいなのに、地上波アナログはものすごく汚いのはどうして」と聞かれることがよくある。そんなときはいつも「ブラウン管テレビで見るときれいに見える」と答えている。液晶が一般化し、ブラウン管の美しい画質を知らない世代が増えてきたのかもしれない。はじめから画素数が決まっている液晶と、電子線を蛍光対に照射して水平走査線を描くブラウン管の差だ。たとえばパソコンに液晶ディスプレーを使う場合に最適解像度以下の解像度(1280×1024の液晶に1024×768を表示させた場合など)では文字が甘くなりボヤっと見えるのと同じことである。やはりハイビジョン対応の液晶ディスプレーにはハイビジョンが適している。DVをSD映像として液晶ディスプレーで観るよりは、DVをHDにアップコンバートしてから見たほうがきれいだ。
 検索の「DV HDVに変換」だが、現状では限られた機種のみがリアルタイムに変換できるようだが、いずれアップコンバーター内臓のディスプレーなども出てくるだろう。そうなるとSD画質の放送やビデオもかなり高画質になる。HD作品を作る場合に従来の映像資産を混合して編集しなければならない。そのために必ずアップコンバートの必要がある。私の会社では「DV HDVに変換」をCanopusのハードウエアとソフトウエアを使って行っている。いずれはリアルタイムに変換でき、高性能かつ低価格なものが出てくるだろう。
2006年5月17日 | 記事へ | コメント(0) |
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2006年05月09日(火)
HD送出
 HD送出
 昨年の5月に書いた「日々好日」のアーカイブが検索されていた。当時は、といってもたった1年前だが、ハイビジョンの送出は大変だった。現場へHDCAMかDVCPROHD、もしくはDVHSか発売間もないHDVを持ち込まなくてはならなかった。それが今では極めて簡単、低コストで行えるようになった。そして送出システムもテープから巻き戻し不要のディスクになり、キューポイントへのアクセスも瞬時に出来るようになった。
 さらにEDIROLからSD入力4系統と、HD入力やパソコンからのRGB入力4系統を自在に切り替えることが出来るスイッチャーV440HDも発売された。

 確かに時代は低価格へ進んでいる。しかし我々技術会社は低価格に甘んじることなく、常に低価格:高品質を目指さなければならない。そして何よりもクライアントにハイビジョン素晴らしさを理解してもらわなくては意味が無い。現実にSDとHDの差を認識していないクライアントがかなり存在する。また、ハイビジョンの良さを認識しつつも「費用がべらぼう」と思い込んでいるようだ。
2006年5月9日 | 記事へ | コメント(0) |
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2006年04月10日(月)
HDVの今後
 HDVの今後というキーワードだ。
 日本ビクターから始まったハイビジョンフォーマットのHDVだが、今はソニーやキヤノンもハイビジョンカムコーダーを展開している。特にソニーでは家庭用ハイビジョンから業務用まで展開している。当初発売されたHDR-FX1は業務用に発展しHVR-Z1Jとして進化した。これは私の会社でも大変気に入って使用しているキャメラだ。その後CMOSを使ったHDR-HC1が「身近になったハイビジョン」というキャッチフレーズで発売された。これもすぐに業務用のHVR-A1Jに発展した。そして現在家庭用は今「手のひらサイズのハイビジョン」としてHDR-HC3になった。
 さて、今後のHDVだがどうなるのだろうか。かってベーターで大きな痛手を負ったソニー(実際には放送用ベーターカムに発展し、今なおそのフォーマットはハイビジョンのHDCAMまで引き継がれている)は再び8ミリビデオのテープを使用するデジタルエイトで痛手を負った。ただしデジタルエイトでは普及率も低かったために大きな痛手ではなかった。かなり昔だが、オーディオカセットを大きくし、オープンリールテープを収めたエルカセット(ELカセット)を日立、TEACなどとともに発売したが、今では幻のフォーマットとなってしまった。
 様々なフォーマットを世に送り出したソニーだがDVは違った。松下もビクターも、シャープもDVでは皆共通している。家電メーカーが万人に共通のフォーマットを提供することは素晴らしいことだ。DVカセットを使ったハイビジョンフォーマットのHDVはまさに科学技術の財産と言えるだろう。AudioCD然り、DVD-Video然りである。要は互換性である。
 最近ソニーでは光磁気ディスクを使用したXDCAMやXDCAM HDをすでに発売し、価格もHDCAMに比べると半額以下ということで大きな注目を集めている。今後の展開いかにというところだが、現状ではHDVが万人共通のフォーマットという地位を築いている。DVフォーマットにおいて松下はminiDVのSDみであり、HDはP2メディアということになる。確かに優れた記録メディアだが、半導体メモリーということでコストがかかる。また業務用テープメディアは蒸着テープを使ったDVやDVCAMとは異なり、塗布式のDVCPROになる。DVと同じ25MbpsのDVCPRO 25の他に放送用として4:2:2サンプリングで50MbpsのDVCPRO-50や100MbpsハイビジョンのDVCPRO HDは独自のフォーマットだ。実際にはオリンピックなどでも使用されているが、やはりソニーのベーター系は大きな壁になっている。最近は松下もソニーと操作性をそろえることでキャメラマンには歓迎されるようになった。しかし問題はアーカイブスとの互換性ということだろう。放送局やプロダクションにはベーターカムで撮影された膨大な映像資産がある。ソニーのHDCAM VTRはハイビジョンのHDCAMだけではなく、BETACAMテープを使ったアナログベーカム、デジタルベーカム、ベーターカムSX等をすべて同じHDCAM VTRで再生できるという強みがある。
 同様のことがHDVで起こっている。HDV方式の新しい業務用VTRが発売されるが、この新製品はHDVのみならず、DVやDVCAMのラージカセットまで再生できる。もちろんHDVのラージカセットも再生可能だ。互換性が重視されたことで業界への浸透はスムーズにゆくだろう。こういうことを考えれば「HDVの今後」ということでは大きな不安はない。
 今後いかにHDVを万人共通のメディアにするかは、どういったメディアにHD映像を残すかということだ。HD-DVDが先日発売されたが、ブルーレイ陣営がその後を追うように発売を予告した。フォーマットの2極化は決してユーザーに好都合とはいえない。出来れば同じフォーマット上で技術を競ってもらいたいとは思う。しかしこれまでの放送用VTRの進化を考えると、異なったフォーマットが存在しても技術的には大きな進歩が期待できる。そして競った結果優れたものがだけが残ることになるだろう。
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2006年04月03日(月)
HVR-Z1J
 HVR-Z1Jをキーワードにした検索が未だ落ちない。HVR-Z1Jのページも更新しないままなのでYahoo!やGoogleでは11件目で2ページ目になってしまったが、MSNではソニーに次いで2位となっていた。HDVへの関心度が高いためだろう、10件/日を割るのは日曜日くらいだ。
 HVR-Z1Jを導入して2年目になるが、その稼働率は極めて高く、この小さなキャメラが大きな仕事をこなしてくれる。Z1J単独の1年間の売り上げはこのキャメラ十数台分に達している。小さく高性能であることを生かして特機を利用した撮影も多く、実際ミニジブやレールも使いやすい。ただしハンディーで撮影するにはどうも使いづらく、私の会社ではどちらかといえばEFPスタイルでの用途が多い。
 ハンディーではZ1Jのように腕で支えるキャメラよりも肩乗せタイプの方が遥かに安定している。しかし肩乗せのハイビジョンとなるとHDCAMかDVCPRO-HDとなり、コストが大幅に上がる。予算が取れればHDCAMに越したことは無いが、予算あっての仕事である。趣味でキャメラを選ぶわけには行かない。
 実は朗報が入ってきた。HDCAMとHDVの間を埋めるフォーマットとしてHDCAMの約半額でXDCAM-HDが発売されたのだ。XDCAM-HDの普及は局関係の導入状況にかかっている。

 XDCAM-HDはHDVと同じMPEG-2 Long GOPだが、HD記録レートの選択が可能になった。HDVの25Mbpsよりも高画質なHQモード(可変ビットレート、上限値35Mbps)が選べる。XDDisc1枚でオーディオチャンネル数2ch時68分以上の記録が可能だ。
 会社で導入したハイビジョン編集システムはHDV専用ではなく、100Mbpsのハイビジョン対応で、VARICAMやXDCAMに対応したものを選んでいる。ハイビジョンでの撮影オーダーが増えてきたため、現実的にXDCAM-HDの導入を視野に入れなければならない。
2006年4月3日 | 記事へ | コメント(0) |
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2006年04月02日(日)
HVR-Z1J HD 制作費
 HVR-Z1J HD 制作費である。
 ハイビジョンの制作には様々なスタイルがある。すでにNHKの番組は殆どがハイビジョンで作られ、アナログ地上波のSDへはダウンコンバートして放送している。撮影キャメラはHDCAMが中心だが、最近ではソニーのHDVが使われだしている。特に水中映像ではHDCAM用のドラム缶並みのブリンプに比べ、HDV用は小型軽量化され、抜群の機動力である。HDCAMの画質を満点とすれば、HDVはCCDの画素やレンズの性能から70点というところか?
 MPEG2-TS(トランスポートストリーム)によるHDVフォーマットは本来保存用ファーマットで、編集フォーマットでは無いとされてきたが、その潜在能力には驚かされる。民生機用のMiniDVカセットに1125i(JVCは720p)のハイビジョンを1時間記録できるのである。そして画質もHD-SDIによりHDCAMへ変換しても十分に使用に耐えるものだ。
 ハイビジョンの制作費においてはHDCAMの機材費に対してキャメラのみは1/3〜1/4で行える。ただしトータルの制作費はそうは行かない。撮影に必要な演出、キャメラマン、撮影助手、音声、照明のギャラ、機材費は抑えられない。これを削ると良い結果は生まれない。
 驚くほどの潜在能力を秘めたHDVゆえに、私の会社もHDVに対応した編集システムを導入した。やはり仕事で使うためにはレンダリングせずにハイビジョンモニターでプレビュー出来ることが条件であり、デスクトップのオーバーレイだけでは無理がある。しかしHDVはバイオやiMacでも編集できるというのが売り物であり、外部モニターでのリアルタイムプレビューが必要無ければこういったシステムを組む必要はないだろう。
↓写真は編集ブース。EDIUS-3Proが起動している

↓編集ホストのHP社製ワークステーションとHVR-Z1J

↓これはハードディスクとDVCPRO-HDのAJ-HD1200A
 DV端子での接続だが、HDVとは違い100Mbpsである。

 いくら安くなったとは言え、業務用で使うためにはそれなりの設備投資が必要になる。ただし、HDVの編集がバイオやiMacでも出来てしまうから大変である。そして民生HDVのHC-1がヨドバシだけではなく、ケーズ電気でも10万円を切って売られていた。ウカウカしていると我々の立場が危うくなりそうだ。 
2006年4月2日 | 記事へ | コメント(0) |
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2006年03月07日(火)
マンフロット505
 マンフロット505という検索だ。
 マンフロットはイタリアのメーカーだがジッツォ等にもOEM供給している。ジッツォでは型番1380で売られているが、塗装やロゴが異なるだけで中身は同じだ。
スプリングが5種類付属し荷重は 1,2,5,8,10kg と対応できる。マンフロット505は残念ながらすでに生産完了し、入手は中古市場のみとなってしまった。
ビンテンのパーフェクトバランスと異なって、1,2,5,8,10kg のスプリングを交換することでキャメラの重量を打ち消すようになっている。若干不便なようだが、実はこのクラスのビデオ三脚の場合、ほぼ常用するキャメラは一定になるため、一度交換すればまず交換することはないだろう。私の会社ではビンテンがメインだが、小型のHDVキャメラHVR-Z1J用に505を2台使用している。HVR-Z1Jでは2kgのスプリングで完全バランスとなる。完全バランスとはキャメラの仰角にかかわらず止めた角度で静止することだ。この状態でフルードドラグを調整して粘りをつける。505の場合は上位機種の510よりも滑らかな動きをするため、私はビンテンと同等の評価をしている。
 このクラスの国産品では残念ながら満足できるレベルには達していない。505が生産完了した今日、これに変わるものはビンテンのビジョン3になる。505とほぼ同等だ。上位機種はビジョン6になる。カウンター量もダイヤルで連続調整出来るワンランク上のクラスだ。価格も定価42万と数ランク上になる。非常にすぐれた505だが、マンフロットがビンテン傘下になったことを考えればビジョン3〜6を売るために505は邪魔だったのだろうか。あくまで憶測だが、そう考えてしまう。
 なおマンフロット505でイメージ検索すると私の会社の写真のみが検索されていた。
2006年3月7日 | 記事へ | コメント(0) |
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ニックネーム:SENRI
都道府県:関西・大阪府
映像制作/撮影技術会社
(株)千里ビデオサービス
代表取締役&
北八ヶ岳麦草ヒュッテHPの管理人です。よろしくお願いします。
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